こんにちは、早起きラガードです。
サッカー強豪国について、こちらで紹介しました。
ただ、この記事は世界を対象にしているので、地域限定の強豪を知りたいときには不十分です。
と思われる方もいるかもしれませんが、実際にはそうでもありません。
というのも、サッカーでは大陸選手権やW杯予選のように、地域内での大会がよく開催されるからです(代表チームの公式戦は、そちらの方が多いくらいです)。
地域内の強豪を知っておくことは、そうした大会を見るときに非常に役立ちます。
そこで本記事では、
という世界6地域のうち、日本も所属しているアジアの強豪についてご紹介していきます。
サッカーにおける「アジア」
アジアサッカー連盟(AFC)に加盟している国・地域
のことを言います(正確には、「加盟しているサッカー協会」)。
加盟協会数は47。
これは、アフリカ、ヨーロッパに次いで、3番目に多い数字です。
地理的な意味での「アジア」との大きな違いは、オーストラリアが含まれていること。
かつてのオーストラリアは地理的なイメージ通り、オセアニアサッカー連盟(OFC)の所属だったのですが、
- W杯出場枠の不満
- 他国とのレベル差
などを理由に2005年にOFCを脱退。
翌2006年にAFCに加盟しました。
アジアのサッカー強豪国
世界的に見ると、アジアはサッカー弱小地域です。
W杯優勝なんて、もってのほか。「グループリーグを突破できれば大成功」というレベルです。
とはいえ、当然ながら地域内で力の差はありますし、地域限定の強豪というものも存在します。
具体的に、「アジアの強豪国」は次の4ヶ国。
- 日本
- オーストラリア
- 韓国
- イラン
何故この4ヶ国がアジアの強豪なのかを、次でご説明します。
W杯出場枠をほぼ独占している4ヶ国
アジアからの出場国 | |
2010W杯 | 日本、オーストラリア、韓国、北朝鮮 |
2014W杯 | 日本、オーストラリア、韓国、イラン |
2018W杯 | 日本、オーストラリア、韓国、イラン、サウジアラビア |
日本、オーストラリア、韓国、イランがアジアの強豪である証拠の1つが、W杯出場権の獲得実績。
日本、オーストラリア、韓国は2010年代に開催された3回のW杯すべてに出場。
唯一、イランだけが2010年W杯で予選敗退を喫していますが、2014年、2018年はしっかり出場権を獲得しています。
2010年代にアジアに与えられたW杯出場枠は4.5でしたから、アジアからのW杯出場は、ほぼこの「アジアの4強国」が独占しているような状態でした。
この結果だけで、日本、オーストラリア、韓国、イランがアジアを代表する強豪国と言ってしまってもいいくらいです。
ですが、もちろんこれだけではありません。
アジアの大陸選手権であるアジアカップでも、この4ヶ国は十分すぎる実績を残しているのです。
アジアカップでも上位常連
日本 | オーストラリア | 韓国 | イラン | |
2011アジアカップ | 優勝 | 準優勝 | 3位 | ベスト8 |
2015アジアカップ | ベスト8 | 優勝 | 準優勝 | ベスト8 |
2019アジアカップ | 準優勝 | ベスト8 | ベスト8 | ベスト4 |
2010年代に開催された3回のアジアカップでの成績は、上の表の通り。
4ヶ国とも、上位の常連国です。
優勝1回、準優勝1回の日本とオーストラリアは、文句なしの強豪と呼んで良いでしょう。
準優勝1回、3位1回の韓国も強豪として申し分のない実績です。
ベスト4が1回のイランは少々物足りなく見えるかもしれませんが、ベスト8のうち1回は韓国との対戦、もう1回はPK戦による敗戦でしたので、情状酌量の余地はあります。
※アジアのライバル、日本と韓国のどちらが強いかについては「日本と韓国、強いのはどっち? 2つの観点からお答えします【サッカー】」で紹介しています。
強豪に続くアジアの国は、5ヶ国
日本、オーストラリア、韓国、イランの強豪4ヶ国に続く、アジアの準強豪というべき国は、全部で5ヶ国。
具体的には、以下の国々になります。
- カタール
- ウズベキスタン
- UAE
- サウジアラビア
- イラク
アジアカップ2019で優勝を果たしたカタール
「準強豪」5ヶ国の2010年代の主な実績は、次の通り。
2010年代の主な実績 | |
カタール | アジアカップ:優勝1回(2019)、ベスト8 1回(2011) |
ウズベキスタン | アジアカップ:4位1回(2011)、ベスト8 1回(2015) |
UAE | アジアカップ:3位1回(2015)、ベスト4 1回(2019) |
イラク | アジアカップ:4位1回(2015)、ベスト8 1回(2011) |
サウジアラビア | W杯:出場1回(2018) |
サウジアラビア以外の4ヶ国は、2010年代に実施された3回のアジアカップでベスト4以上の経験がある国です。
アジアカップでベスト4以上に食い込めるということは、「強豪4ヶ国に割って入る力がある」ということですから、強豪に次ぐ力はあると考えていいでしょう。
特にカタールは、アジアカップ2019で優勝を果たしています。
ただ、それ以外の2010年代の実績が
- W杯の出場はなし
- アジアカップ2015はグループリーグ敗退
と振るわないため、アジア4強国に肩を並べるとまでは言えません。しかしながら今後「強豪国」の仲間入りをする可能性を十分に秘めています。
不振から立ち直りつつあるサウジアラビア
確かにサウジアラビアは、2010年代のアジアカップでベスト4以上に食い込んだ実績はありません。
ただ、ベスト4相当の成績は残しています。
それが、W杯出場権の獲得。
既に述べた通り、2010年代のアジアに与えられたW杯出場枠は、4.5でした。
すなわち、
W杯出場権獲得=アジアで4位以上の力がある
と考えることができます。
サウジアラビアと北朝鮮の大きな違いは、2010年以前の実績です。
実は、2000年代までのサウジアラビアは、現在のアジア4強(日本、オーストラリア、韓国、イラン)と並ぶ、アジアの強豪国でした。
2006年にオーストラリアがアジアに加わるまでは、日本、韓国、イラン、サウジアラビアをアジアの4強と呼んでいたくらいです。
一方、北朝鮮は2000年代に目立った実績はなく、2010年代のアジアカップで4位が1回ずつのウズベキスタン、イラクと比較しても、見劣りします。
2000年代の北朝鮮と他国の実績
2000年代の主な実績 | |
北朝鮮 | W杯、アジアカップ:いずれも不参加、もしくは予選敗退 |
サウジアラビア | W杯:出場2回(2002、2006)、アジアカップ:準優勝2回(2000、2007) |
ウズベキスタン | アジアカップ:ベスト8 2回(2004、2007) |
イラク | アジアカップ:優勝(2007)、ベスト8 2回(2000、2004) |
2000年代の北朝鮮は、W杯、アジアカップいずれも不参加もしくは予選敗退。
そのため、準強豪には加えませんでした。
なお、2010年代に入って不振に陥ったサウジアラビアですが、復調の兆しが見えています。
実績面ではまだ準強豪と呼ぶのがやっとのレベルですが、今後強豪に返り咲く可能性は十分ある国です。
まとめ:アジアの強豪国
本記事では、アジアの強豪国と準強豪国について紹介しました。
アジアの強豪
- 日本
- オーストラリア
- 韓国
- イラン
アジアの準強豪
- カタール
- ウズベキスタン
- UAE
- サウジアラビア
- イラク
アジアの強豪で注目は、サウジアラビアの復権と、カタールの台頭です。
サウジアラビアがかつての力を取り戻し、ビッグトーナメントでも結果を残せるのか。
アジアカップ2019で初優勝を飾ったカタールは、この先強豪の仲間入りを果たせるのか。
両国の動向次第で、今後アジアは4強時代から6強時代に変わっていくかもしれません。
今回は、以上です。
※他大陸の強豪は、こちらで紹介しています。
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