こんにちは、早起きラガードです。
サッカーにおいて、日本のライバルと言われているのがお隣の韓国。
「アジアの強豪は4ヶ国。日本は強豪? 準強豪?【サッカー強い国:アジア編】」でも紹介した通り、両国はアジアの中でも同じような位置にいます。
ただ、そうは言ってもやはり気になるのは、
というところですよね。
そこで本記事では、
- 直接対決の結果
- ビッグトーナメントの実績
という2つの観点から、日本と韓国の力関係についてご紹介していきます。
日本と韓国、強いのはどちら?
いきなりですが、結論です。
日本と韓国、サッカーが強いのはどちらか、という問いに対する答えは、「どちらとも言えない」です。
確かにそうなのですが…… 残念ながら、現実はそうはなっていないのですよね。
両国の実力・実績は甲乙つけがたいというのが、正直なところになってしまうのです。
日本と韓国、直接対決の成績
日本と韓国、直接対決の成績で上回っているのは、韓国です。
直接対決の通算成績:日本の14勝42敗23分
通算では、韓国が日本を圧倒しています(なお、PK戦は引分け扱いとしています)。
Jリーグ発足後に限定すると?
Jリーグが始まってから、日本と韓国の実力差は縮まったと言われています。
それ以前は、韓国が日本のはるかに先を行っていました。
では、Jリーグ発足以降の直接対決の結果はどうなっているのでしょうか。
Jリーグ発足以降の直接対決:日本の7勝10敗10分
実はJリーグ発足以降も、直接対決では日本が負け越しているのです。
日本と対戦するとき、韓国はいつも以上に力が出るようなのですが、その状況はJリーグ発足後も変わっていません。
2010年代に限定した場合は?
Jリーグが始まったのは、1993年。既に25年以上の歳月が過ぎています。
現在の両国の実力をはかろうとした場合、25年前の結果まで含めてしまっては正確さを欠きます。
そこで、2010年代に限定した直接対決を見てましょう。
結果は次の通り。
2010年代の直接対決:日本の2勝4敗3分
こちらでも、やはり勝ち越しているのは韓国となっています。
直接対決では韓国
直接対決で見た場合、
- 通算
- Jリーグ発足以降
- 2010年代
いずれのケースでも、韓国が日本を上回っていました。
このあたりは、先ほども書いたように、日韓戦に特別な覚悟を持って臨んでくる韓国の特徴がよく表れている、と言えるかもしれません。
ただ、この結果だけを持って、
と言い切るのは、少々先走り過ぎています。
両国の力関係を測る観点にはもう一つ、ビッグトーナメントの実績があるからです。
日本と韓国、ビッグトーナメントではどちらが強い?
まず、
という疑問を明らかにしておきましょう。
本記事で取り上げるビッグトーナメントとは、以下の2つの大会のことです。
- FIFAワールドカップ
- AFCアジアカップ
FIFAワールドカップ(W杯)については、説明の必要ないでしょう。4年に1度開催される、世界最大のサッカー大会です。
開催されるときは、日本でも大いに盛り上がりますよね。
AFCアジアカップは、アジアの大陸選手権。
大陸選手権については、「これがサッカーの大陸選手権です【おすすめは2つ】」で紹介していますが、AFCアジアカップについては代表チームのアジアNo.1を決める大会と覚えておいていただければOKです。
そして、これらのビッグトーナメントの実績では、日本が韓国をリードしています。
日本と韓国、W杯の成績
W杯における主な成績 | |
日本 | ベスト16 3回(2002、10、18) |
韓国 | ベスト4 1回(2002)、ベスト16 1回(2010) |
韓国は1986年から、日本も1998年から連続で出場しているW杯。
最高成績は、
- 日本:ベスト16
- 韓国:ベスト4
で、韓国が日本を上回ります。
ただ、グループリーグ突破(ベスト16以上)の回数は、
- 日本:3回
- 韓国:2回
となり、日本の方が多いのですね。
韓国のベスト4は、2002年とやや古いです。また、2002年大会は日韓開催で、ホームアドバンテージもありました。
これらの点を考慮すると、W杯の実績はほぼ同じか、日本がわずかにリードと言ってよいと思います。
※なお、アジアの国々にとってW杯とは、「グループリーグが突破できれば成功」というような大会です。アジアの代表国すべてがグループリーグ敗退というケースも、しばしば起こります。
日本と韓国、アジアカップの成績
アジアカップにおける主な成績 | |
日本 | 優勝4回(1992、2000、04、11)、準優勝1回(2019) |
韓国 | 優勝2回(1956、60)、準優勝4回(1972、80、88、2015) |
アジアカップの成績では、日本が明確に韓国を上回っています。
通算優勝回数4回は、大会最多。
2010年代の実績に限定しても、
- 日本:優勝1回、準優勝1回
- 韓国:準優勝1回、3位1回
と、日本の方が上になっています。
韓国も過去に優勝経験はあるのですが、1956年、1960年と半世紀以上前です。
なお、アジアカップでの日韓直接対決は、2007年、2011年と過去に2度あるのですが、いずれも90分では決着がつかず、PK戦となりました(本記事では引分け扱い)。
ビッグトーナメントの実績では日本
日本と韓国、ビッグトーナメントの実績は、
- W杯:同じか、日本がややリード
- アジアカップ:日本がリード
ですから、日本が韓国を上回っています。
ただ、既にご紹介した通り、直接対決の結果では韓国が日本を上回っているので、ここでもやはり、
とは言い切れません。
という問いに対する回答が、「どちらとも言えない」というものになってしまうのはこのためです。
日本と韓国の今後は?
今後の日本と韓国を占う上で参考になるのが、若い世代の活躍。
サッカーの場合、若い世代の実績として注目されるのはU-20代表(20歳以下の選手で構成された代表チーム)の成績です。
日本では、1999年のワールドユース(現在のU-20W杯)で準優勝した世代が「黄金世代」と呼ばれました。
サッカーで年齢制限のある代表チームは、U-20の上にU-23(23歳以下)というものがあります。
ただ、こちらを「若手の、育成年代のチーム」とする考え方は世界の主流ではありません。
世界的に見ると、23歳の選手は既に一人前。
育成年代と呼んでいいのは20歳まで、ということですね。
なお、U-23代表はオリンピック用のチームです。
オリンピックのサッカーについては、「ワールドカップとオリンピックはどう違う? 年齢制限以外の違いについても紹介します【男子サッカー】」でも紹介しています。
2010年代のU-20W杯における日本と韓国の成績は、次の通り。
日本 | 韓国 | |
2011 | 予選敗退 | ベスト16 |
2013 | 予選敗退 | ベスト8 |
2015 | 予選敗退 | 予選敗退 |
2017 | ベスト16 | ベスト16 |
2019 | ベスト16 | 準優勝 |
注目は、2019年韓国の準優勝。
これは、U-20W杯における韓国の最高成績です。
日本も2009年から続いていた4大会連続予選敗退を脱して、2大会連続での本大会出場を果たしていますが、韓国とは大分差が開いています。
U-20W杯の成功が、その後の躍進を100%確約するものではありませんが、明るい材料は韓国の方にあると考えた方が良さそうです。
※なお、日本期待の久保建英選手ですが、15歳のとき飛び級で2017年大会に出場しています。2019年大会にも出場資格はあったのですが、同時期に開催されたコパ・アメリカを戦う代表チーム(年齢制限のない代表チーム)の方に選出されたため、出場しませんでした。
まとめ:日本と韓国、どちらが強い?
本記事では、「日本と韓国、サッカーではどちらが強い?」について、紹介しました。
- 直接対決なら、韓国が上
- ビッグトーナメントの実績なら、日本が上
となるため、「日本と韓国、どちらかが強いとははっきり言えない」というのが結論となります。
少々煮え切らない答えではありますが、はっきりどちらと言い切れないからこそ「ライバル」と言われるのでしょう。
将来的には、もう少し高いレベル、できればW杯のベスト4を争うくらいのところで、ライバル関係になれるのが理想ですけどね。
今回は、以上です。