こんにちは、早起きラガードです。
サッカー強豪国について、こちらで紹介しました。
ただ、この記事は世界を対象にしているので、地域内での力関係を知りたいときには不十分なところがあります。
※サッカーでは、大陸選手権やW杯予選のように、地域内での大会がよく開催されます。代表チームの公式戦は、そちらの方が多いくらいです。
そこで本記事では、
という世界6地域のうち、ヨーロッパと並んで最もレベルが高いとされる南米の国々を、A~Dのランクに分けてご紹介していきます。
※ヨーロッパの強豪国や中堅国については、こちらの記事で紹介しています。
サッカーにおける「南米」
サッカーの世界で南米とは、
南米サッカー連盟(CONMEBOL)に加盟している国・地域
のことを言います(正確には、加盟しているサッカー協会)。
おおよそのところでは同じですが、多少違うところもあります。
例えば「ギニア三国(ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ)」は、南米サッカー連盟(COMNEBOL)に加盟していません。
なお、こうした微妙な違いは、南米に限らず他の地域にも存在しています。
加盟協会数はわずかに10
南米サッカー連盟(COMNEBOL)の加盟国(協会)は、10ヶ国。
これは、世界6地域の大陸連盟の中で最少です。
ヨーロッパやアフリカは50を超えていますし、アジアでも40以上の加盟国(協会)がありますからね。
南米の10というのは、かなり少ない数字です。
なお、2番目に少ないのはオセアニアで、こちらは11。オセアニアとは、僅差となっています。
少数だが、精鋭揃いの南米諸国
南米に与えられているW杯出場枠は、大会によって若干の違いはあるものの、おおよそ4~5。
南米サッカー連盟の加盟国が10ですから、2ヶ国のうち1ヶ国がW杯に出場できることになります。
他の地域の場合、10ヶ国に1ヶ国というところが多く、最も出場国の多いヨーロッパでも4ヶ国に1ヶ国ですから、
と考えたくなるかもしれません。
でも、実際にはそんなことはないのです。
というのも、2010年以降のW杯に出場した南米諸国で、グループリーグで敗退したのは、2014年のエクアドルと2018年のペルーだけ。
それ以外の出場国はすべてグループリーグを突破し、決勝トーナメントに進出しているのです。
実績を考えると、南米の出場枠が多いのは妥当と言えるでしょう。
アジアの場合、「出場全チームがグループリーグ敗退」ということもしばしばありますからね。
裏を返せば、少数でも、それだけ精鋭が揃っているのがサッカーにおける南米という地域なのです。
南米のサッカー「強豪国」
さて、ここからが本題です。
ヨーロッパは国・地域の数が多いこともあって、強豪と中堅だけをご紹介しました。
しかしながら南米は全部で10ヶ国なので、すべての国をA~Dでランク分けしていこうと思います。
具体的には、各国のランクは次のようになります。
ランク | 国 |
A | ブラジル、アルゼンチン |
A- | ウルグアイ |
B | コロンビア、チリ |
C | パラグアイ、ペルー |
D | エクアドル、ベネズエラ、ボリビア |
A~Dと言っておきながら、A-という中途半端なランクも作ってしまっているのが何とももどかしいところですが……
その理由についても、合わせてご紹介していきます。
ランクA:ブラジル、アルゼンチン
ブラジル | アルゼンチン | |
2010W杯 | ベスト8 | ベスト8 |
コパ・アメリカ2011 | ベスト8 | ベスト8 |
2014W杯 | 4位 | 準優勝 |
コパ・アメリカ2015 | ベスト8 | 準優勝 |
コパ・アメリカ・センテナリオ(2016) | グループリーグ敗退 | 準優勝 |
2018W杯 | ベスト8 | ベスト16 |
コパ・アメリカ2019 |
優勝 | 3位 |
ブラジル、アルゼンチンは、言わずと知れたサッカー大国です。
ブラジルは、W杯の優勝回数が5回で世界最多。
アルゼンチンも2回のW杯優勝を誇り、マラドーナやメッシといった、歴史に残る名選手も輩出しています。
両国とも南米に留まらない、世界的な強豪国です。
近年の実績も申し分ないですね。
ブラジルは、コパ・アメリカ2019で優勝。
アルゼンチンも、コパ・アメリカ2015、コパ・アメリカ・センテナリオ、2018W杯と連続で準優勝しています。
南米の大陸選手権であるコパ・アメリカの優勝回数についても
- アルゼンチン:14回
- ブラジル : 9回
で、ともに2位と3位。
4位の優勝回数が2回なので、他を大きく突き放しての2位と3位になっています。
ランクA-:ウルグアイ
ウルグアイ | |
2010W杯 | 4位 |
コパ・アメリカ2011 | 優勝 |
2014W杯 | ベスト16 |
コパ・アメリカ2015 | ベスト8 |
コパ・アメリカ・センテナリオ(2016) | グループリーグ敗退 |
2018W杯 | ベスト8 |
コパ・アメリカ2019 |
ベスト8 |
コパ・アメリカの優勝回数で、ブラジルとアルゼンチンを上回っている国があります。
それが、このウルグアイです。
優勝は、2位のアルゼンチンより1回多い15回。
ウルグアイには、W杯の優勝経験もあります。それも複数回。
ただ、時代がかなり古いです。
- 1回目:1930年
- 2回目:1950年
ビッグトーナメント(W杯、コパ・アメリカ)でのタイトル獲得数だけ見ると、ウルグアイは、ブラジル、アルゼンチンにも引けを取りません。
そのためランクAに加えることも考えたのですが、W杯優勝にこの古さがあるため、ランクAではなく、やや落ちるA-としました。
近年の実績だと、2010W杯での4位と、コパ・アメリカ2011での優勝が光ります。
ランクB:チリ、コロンビア
チリ | コロンビア | |
2010W杯 | ベスト16 | 予選敗退 |
コパ・アメリカ2011 | ベスト8 | ベスト8 |
2014W杯 | ベスト16 | ベスト8 |
コパ・アメリカ2015 | 優勝 | ベスト8 |
コパ・アメリカ・センテナリオ(2016) | 優勝 | 3位 |
2018W杯 | 予選敗退 | ベスト16 |
コパ・アメリカ2019 |
4位 | ベスト8 |
近年の実力と実績で、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイに次ぐ「ランクB」に属するのがチリ、コロンビアです。
実績面で抜群なのは、チリ。
コパ・アメリカ2015と、翌2016年に開催されたコパ・アメリカ・センテナリオを連覇しています。
コパ・アメリカだけならブラジル、アルゼンチンをも上回る実績を残しています。
ただ、2018W杯で予選敗退してしまっているので、評価を少々落としています。
コパ・アメリカは、基本的に4年に1度の開催です。
ただ、2016年はコパ・アメリカの「100周年記念特別大会」として、2015年に続いて2年連続で開催されました。
タイトル獲得などはないものの、近年安定した実績を残しているのがコロンビア。
2011年以降のビッグトーナメント(W杯、コパ・アメリカ)すべてで、グループリーグ突破を果たしています。
2014W杯では、ベスト8にもお食い込みました。南米の中堅以上の力は十分備えているといっていい国です。
ランクC:パラグアイ、ペルー
パラグアイ | ペルー | |
2010W杯 | ベスト8 | 予選敗退 |
コパ・アメリカ2011 | 準優勝 | 3位 |
2014W杯 | 予選敗退 | 予選敗退 |
コパ・アメリカ2015 | 4位 | 3位 |
コパ・アメリカ・センテナリオ(2016) | グループリーグ敗退 | ベスト8 |
2018W杯 | 予選敗退 | グループリーグ敗退 |
コパ・アメリカ2019 |
ベスト8 | 準優勝 |
ランクCに属するのは、パラグアイとペルー。
両国はともに2010年以降、W杯出場とコパ・アメリカの準優勝が1回ずつあります。
パラグアイは、2010年代初頭に好成績を残しました。
- 2010W杯 :ベスト8
- コパ・アメリカ:準優勝
2010W杯のベスト8は、決勝トーナメント1回戦で日本を破ったときのものですね。
一方ペルーは、コパ・アメリカの成績が非常に良いです。
2010年代はベスト8が1回だけ。あとはすべて3位以上となっています。
なお、この両国は、実はコパ・アメリカの通算優勝回数がランクBのコロンビアを上回ります。
- コロンビア:2001年
- ペルー :1939年、1975年
- パラグアイ:1953年、1979年
ただ、いずれもちょっと古い実績なので、今回はCランクとしました。
ランクD:エクアドル、ベネズエラ、ボリビア
エクアドル | ベネズエラ | ボリビア | |
2010W杯 | 予選敗退 | 予選敗退 | 予選敗退 |
コパ・アメリカ2011 | グループリーグ敗退 | 4位 | グループリーグ敗退 |
2014W杯 | グループリーグ敗退 | 予選敗退 | 予選敗退 |
コパ・アメリカ2015 | グループリーグ敗退 | グループリーグ敗退 | ベスト8 |
コパ・アメリカ・センテナリオ(2016) | ベスト8 | ベスト8 | グループリーグ敗退 |
2018W杯 | 予選敗退 | 予選敗退 | 予選敗退 |
コパ・アメリカ2019 |
グループリーグ敗退 | ベスト8 | グループリーグ敗退 |
ランクDは、エクアドル、ベネズエラ、ボリビアの3ヶ国。
この3ヶ国は基本的に、
- W杯は予選でほぼ敗退
- コパ・アメリカでは、時々グループリーグ突破できる
というような国です。
エクアドルは、2006W杯でベスト16に食い込んでいるのですが、2010年以降は目立った実績がありません。
ベネズエラは、南米10ヶ国で唯一W杯出場経験がない国。
しかしながら、コパ・アメリカ2011での4位などもあり、2010年以降はこの3ヶ国の中で最も良い成績を残しています。
ボリビアは、この3ヶ国の中でも一番実績がない国ですね。
コパ・アメリカ2015のベスト8以外、ビッグトーナメント(W杯、コパ・アメリカ)ではすべて、予選もしくはグループリーグ敗退となっています。
まとめ:南米のサッカー強豪国
本記事では、サッカーの南米10ヶ国をA~Dのランクに分けてご紹介しました。
ランク | 国 |
A | ブラジル、アルゼンチン |
A- | ウルグアイ |
B | コロンビア、チリ |
C | パラグアイ、ペルー |
D | エクアドル、ベネズエラ、ボリビア |
このうち、
と聞かれた場合は、ランクAとA-の国、すなわち、
- ブラジル
- アルゼンチン
- ウルグアイ
と答えておけばOKです。
なお、これはあくまで南米という地域の中での位置付けに過ぎない、ということをお忘れなく。
中堅扱いのチリやコロンビアですが、ヨーロッパ以外の他の地域であれば十分すぎるほどの強豪です。
日本はアジアの強豪ですが、両国とも日本よりもはるかに強い国です。
今回は、以上です。
※他大陸の強豪は、こちらで紹介しています。
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