こんにちは、早起きラガードです。
いきなりですが、私は読書が好きです。
サッカー観戦も好きですが、本を読むのもそれに負けないくらい好きです。
ただ、読書の質、という点でいうと、ちょっとどうなんだろう? と自分で思うこともありました。
せっかく読んだ本の内容を、あまり覚えていなかったりするんですよね。
読んでいるときは楽しんでいるので、それでもまあいいか、とも思ったのですが…… でもやっぱり、それではもったいない。
そこで、そんな読書の悩みを読書で解決すべく、一冊の本を読んでみました。
『精神科医が教える 読んだら忘れない読書術』
今回読んだ本は、これです。
著者の樺沢紫苑さんは、精神科医。
作家活動もされていて、今までに18冊の本を出版していることが、本書の中で紹介されています。ただ、本書は初版が2015年なので、現在はもっと増えているかもしれません。
著作としては、2018年に出版された『学びを結果に変えるアウトプット大全』の方が有名でしょう。
こちらは、30万部を超えるヒットになりました。
読んだら忘れない読書のために、何が必要?
本書は「読んだら忘れない読書術」のためとして、「3つの基本原則」と「2つのキーワード」を挙げています。
「原則」と「キーワード」は、実は重なるところがあるのですが、特に大事なのは「キーワード」の方。
- アウトプット
- スキマ時間
「アウトプット」は言葉の通り、読んだ本の内容や感想をアウトプットすること。
これを1週間のうちに3回以上実施することが、重要なのだそうです。
このあたりの疑問に、本書は答えてくれています。
もう一つのキーワード「スキマ時間」は、これも言葉の通りなのですが、スキマ時間を利用して読書をすることです。
ただし本書でのスキマ時間活用は、「時間がなくて読書ができない」という人への解決策に留まりません。
「読んだら忘れない読書」のために、本書ではスキマ時間を使って読書をすることが積極的に推奨されています。
「15分の読書を4回繰り返すことで、連続した60分の読書と同等以上の効果が得られる」そうです。
その理由についても本書では紹介されているのですが、「なるほど、確かに」と肯けるところがありました。
「読んだら忘れない読書術」以外のことも?
本書には「忘れない読書術」以外にも
- 読書の効用
- 読むべき本の選び方・買い方
- 電子書籍の活用術
などが紹介されています。
「忘れない読書」とは必ずしも関連しない内容も含まれていますが、以下の内容は今後の読書生活に役立ちそうに感じました。
- 1日1冊、本を読み切るための方法
- 興味を惹かれて買った本は、いつから読み始めるのが最も良いのか
- 本を買おうかどうか迷ったときはどうする?
著者の樺沢さんは、1日1冊、月に30冊の本を読んでいるそうです。
本書では、どのようにそれを実践しているのかが紹介されていました。
また、本好きなら、誰もが一度は直面したことのある、書店で手に取った本を買うか、買わないか、の迷い。
本書では「こういう迷いが生じたときの対処方法」はもちろんのこと、「そもそも、迷いを生じさせないためにどうしたらいいか」まで紹介されています。
後者は要するに、可処分所得をどのように振り分けるか、ということなのですが、それを書籍購入時の躊躇対策に使っているのが興味深く感じました。
方法も、特に難しくも面倒でもないので、簡単に実践できそうです。
「読んだら忘れない読書術」実践に向けたハードル
「質の高い読書」実践のためにしばしば取り上げられる方法が、「本への書き込み」。
本書でも、「マーカー読書術」という名前で、本への書き込みやマーカー引きが推奨されています。
ただ、読書好きの中には、これが苦手な人も少なくないですよね。
私もそうです。
理由として、
- 古本として売れなくなる
- 人に貸しにくくなる
- 本を汚したくない(きれいな状態で保管しておきたい)
などが挙げられますが、いずれにしても本に書き込むことには抵抗がある。
しかし一方で、本への書き込みが読書の質を高めることは、本書を含めた古今の読書方法紹介の中で、何度も語られています。
実際、その通りなのだろう、という気はしていますし、直接本に書き込むことに、憧れに似た感情がないわけでもない。
何より、せっかく本書から得た「読んだら忘れない読書術」が、書き込みなしでは実践しにくくなります。
でもやっぱり、いきなり本に直接書き込むのはハードルが高いので、折衷案として付箋を使うことにしました。
大切なのは「本を読みながら、その場で書く」ということですから、書き込む場所がページの余白でも付箋でも、問題はないはずです(多分)。
まとめ:読書の質を高めたい人には、参考になる
『読んだら忘れない読書術』というタイトルの本書ですが、実際には、「読んだら忘れない読書術」とは直接関係なさそうな内容にも、まあまあのページ数が割かれています。
全編に渡って「読んだら忘れない読書術」が紹介されているものだと思って手に取ると、肩透かしを食らったような気分になるかもしれません。
ただ、本筋から外れているように見えるそうした部分にも、「なるほど」と肯かされる部分があるので、読んでも損はないかと。
本来のテーマである「読んだら忘れない読書」では、実践のための具体的な方法がいくつも紹介されています。
「読書の質を高めたい」「読んだら忘れないようにしたい」と思い始めた人には、十分参考にできる本です。
今回は、以上です。