Jリーグ

これがJ1残留に成功したクラブと失敗したクラブの違いです【2016年】

こんにちは、早起きラガードです。
Jリーグは、開幕初年度から追っています。

日本サッカーの、最上位カテゴリに当たるJ1リーグ。

その15位と16位、16位と17位の間には、超すに越せない高い壁があります。

無条件で残留を確保できる15位。
J1参入プレーオフへの出場を求められる16位。
そして、自動降格となる17位。

過去のシーズンで、どんなクラブがそれぞれの順位に落ち着いたのかを見ています。

今回は、その12回目。取り上げるのは2016年です。

前回はこちら。

これがJ1残留に成功したクラブと失敗したクラブの違いです【2015年】こんにちは、早起きラガードです。 Jリーグは、開幕初年度から追っています。 15位と16位、16位と17位で、大きく運命が分かれ...

2016年のJ1 15位から17位のクラブには、次のような特徴がありました。

  • 15位 低調ながら、序盤と中盤に勝ち点を稼ぐ
  • 16位 中盤の不調が長期化したことが痛手となった
  • 17位 後半の10連敗が致命傷となった

詳しく見ていきます。

2016年のJ1残留争い

レギュレーション

前年度に始まった2ステージ制は、この年も継続。降格にかかわるレギュレーションに変更はありませんでした。

16位 自動降格
17位 自動降格
18位 自動降格

※当時のレギュレーションだと、16位と17位はともに自動降格となり、違いはありません。

しかしながら、現在のレギュレーション場合、

  • 16位:J1参入プレーオフに出場
  • 17位以下:自動降格

と大きな違いがあるため、本記事では現在に合わせて16位と17位に違いがあるものとして見ていきます。

2016年J1の結果

順位 クラブ 勝ち点
15位 新潟 30
16位 名古屋 30
17位 湘南 27

15位新潟と16位名古屋の明暗を分けたのは、得失点差です。

  • 15位 新潟:得失点差 -16
  • 16位 名古屋:得失点差 -20

15位新潟と16位名古屋は同勝ち点。得失点の差が、順位を分けました。

前年に続き、オリジナル10の一角がクラブ史上初の降格の憂き目に遭うことになりました。

残留に成功したクラブ・失敗したクラブの状況は?

15位新潟

2016年新潟の順位と勝ち点の推移

残留争いの常連、新潟。

この年もほとんどの期間で、15位前後をうろうろしています。

それでも一応勝ち点30を獲得できているのは、しっかり勝ち点を稼いだ期間もあるから。

2016年新潟の5試合ごとの勝ち点

全体的に低調ではあるものの、序盤5試合と、11-15試合目、21-25試合目に高めの柱を立てることができています。

しかし、26試合目以降は再び失速。

31-34試合目で盛り返すことができていれば、もう少し楽に残留を確保できていたはずですが、この期間の成績は1勝3敗。

最後はあえなく3連敗で、シーズンを終えました。

それでも残留には成功しているわけですから、最悪の事態は免れているのですが……

2016年の新潟は「低調ながら、序盤と中盤に勝ち点を稼ぐ」クラブでした。

16位名古屋

2016年名古屋の順位と勝ち点の推移

オリジナル10の一角、2010年にはJ1優勝もしている名古屋。

2016年は悪夢のような年でしたが、それでもリーグが半分を過ぎるまでは、降格圏に順位を落とすことはありませんでした。

大きなダメージだったのは、中盤から後半初めにかけての不調。

11試合目から25試合目にかけて、5試合で勝ち点2しか獲得できない時期が続きます。

2016年名古屋の5試合ごとの勝ち点

勝敗は、すべての期間で2分3敗。

最終的な勝ち点は15位新潟と並んでいますから、ここで不調を長引かせてしまったことが、悲劇の結末へとつながりました。

前半にしっかり勝ち点を稼ぎ、不調を脱した直後の26-30試合目にも高めの柱を築けているので、中盤でもう少し勝ち点を稼げていれば、結果は違っていたはずです。

2016年の名古屋は「中盤の不調が長期化したことが痛手となった」クラブでした。

17位湘南

2016年湘南の順位と勝ち点の推移

5試合目で早くも17位に落ちたこの年の湘南。

19試合目に一時14位まで持ち直しますが、22試合目から再び降格圏に戻ります。

痛手となったのは、20試合目からの停滞。

29試合目まで、まったく勝ち点を伸ばせていません。

この時期、湘南は何と10連敗を喫していました。

湘南の最終勝ち点は27。

15位新潟の勝ち点が30ですから、その差はわずかに3です。

ここでの連敗をもう少し早い段階で抜け出すことができていたら、湘南にも残留の可能性はあったかもしれません。

事実、10連敗を除く期間の成績は、15位新潟、16位名古屋にも決して見劣りしません。

2016年湘南の5試合ごとの勝ち点

高めの柱も3本、しっかり立てることができています。

しかしながらやはり目を引くのは、21-25試合目の更地と、続く26-30試合目の勝ち点1の期間。

ここがやはり、新潟、名古屋とは違いました。

2016年の湘南は、「後半の10連敗が致命傷となった」クラブでした。

まとめ:やはり、不調期を短く脱したクラブが残留に近づく

2016年のJ1 15位、16位、17位には次のような特徴がありました。

  • 15位 新潟 低調ながら、序盤と中盤に勝ち点を稼ぐ
  • 16位 名古屋 中盤の不調が長期化したことが痛手となった
  • 17位 湘南 後半の10連敗が致命傷となった

2016年は、15位新潟と16位名古屋が同じ勝ち点、17位が湘南も勝ち点差3と、15位以下3クラブの差が小さいシーズンでした。

好調期の回数、稼いだ勝ち点はどのクラブもほぼ同じ。

違いがあったのは、不調な時期をいかに早く脱することができたか、です。

15位新潟と16位名古屋は勝ち点が同じですが、名古屋は2分3敗が続いた11-25試合の期間をもう少し短くできていれば(3区間のどこか一つで勝ち点3以上獲得できていれば)、新潟を上回って残留に成功していました。

不調期を、できるだけ早く脱すること。

そうした当たり前のことを当たり前に守れるクラブが、やはり残留に最も近いようです。

今回は、以上です。