こんにちは、早起きラガードです。
Jリーグは、二部制になるより前から見ています。
現在、18クラブで戦われているJ1リーグ。
しかし参加クラブは、毎年同じではありません。
Jリーグには昇格・降格制度が採用されているからです。
https://earlylaggard.com/promote-relegate
2019年現在の昇格・降格の方式は、次の通り。
J1 16位 | J1参入プレーオフに出場 |
J1 17位、18位 | J2に自動降格 |
15位以上を確保しないと、翌年のJ1参加は保証されません。
ただ、では15位のクラブと16位以下のクラブとの間に埋めがたい差があるのかいうと、必ずしもそうではないのですよね。
勝ち点は同じ、得失点による差で、降格の憂き目にあった、というクラブも過去にはいくつかあります。
では一体、どんなクラブが15位ギリギリでの残留に成功し、どんなクラブが16位以下に沈んでいるのでしょうか。
それを知るために、最終順位が15位、16位、17位になったクラブの動向を、シーズンごとに見てみようと思います。
対象は、J1リーグが現在の18クラブ体制になった2005年以降。
今回は、その最初の年、2005年を取り上げます。
2005年のJ1 15位、16位、17位には、次のような特徴がありました。
- 15位 不調期は短く、好調期はしっかりと勝ち点を稼いでいる
- 16位 山は作ったものの、全体的に低調
- 17位 低調で、起伏にも乏しい
詳しく見ていきます。
2005年のJ1残留争い
レギュレーション
2005年のJ1は、以下のようなレギュレーションで行われました。
16位 | J1・J2入れ替え戦に出場 |
---|---|
17位 | 自動降格 |
18位 | 自動降格 |
17位、18位が自動降格なのは、現在と同じ。
J1・J2入れ替え戦が、現在と違っています。
2005年J1の結果
結果は次の通りとなりました。
順位 | クラブ | 勝ち点 |
15位 | 清水 | 39 |
16位 | 柏 | 35 |
17位 | 東京V | 30 |
18位 | 神戸 | 21 |
17位東京V、18位神戸が自動でJ2に降格。
16位柏はJ1・J2入れ替え戦に出場しましたが、J2 3位の甲府に敗れて降格しています。
15位清水は、勝ち点39で残留に成功しました。
残留に成功したクラブ・失敗したクラブの状況は?
次に、15位、16位、17位それぞれのクラブの状況を見ていきましょう
15位清水
順位と勝ち点は次の通り。
2005年の清水が16位以下に順位を落としたのは、序盤の6試合目のみ。シーズンのほぼすべての時期を、15位以上で過ごしています。
そういう意味では、清水の残留は妥当と言ってもいいのかもしれません。
折り返しに当たる第17節での順位は11位でした。
最終順位は15位ですから、後半やや調子を落としているようにも見えます。
ですが、獲得した勝ち点は前後半でそれほど違いがありません。
清水が後半不調に陥ったというより、他のクラブがより多くの勝ち点を積み上げていたと考えた方が良さそうです。
最後に、5試合ごとに積み上げた勝ち点を見てみます。
波はあるものの、勝ち点5未満の期間の直後には必ず勝ち点6以上獲得しており、不調の期間を長引かせていないことがわかります。
また、6-10試合目、11-15試合目、31-34試合目のように、好調時にはしっかりと勝ち点を稼いでいることもわかります。
このあたりに、清水が残留に成功した理由がありそうです。
16位柏
続いて、16位柏です。
順位と勝ち点は次の通り。
リーグ前半は長く17位に低迷していた柏ですが、中盤過ぎに盛り返します。
26試合目終了時点で、12位まで浮上。
しかしそこから失速し、最終的には16位に落ち着きます。
5試合ごとの結果を見ると、中盤から後半にかけての一時期だけ勝ち点を稼げていたことがわかります。
16-20試合目、21-25試合目を除く期間は、全体的に低調。
15位清水は、波はあってもシーズン通して勝ち点を獲得できていました。
そのあたりに、15位と16位を分ける壁があったようです。
17位東京V
最後に、17位東京Vの状況を見てみましょう。
まずは順位と勝ち点の推移は、次のようになっていました。
中盤以降の低空飛行が目を引くグラフですが、よく見ると初めて17位まで順位を落としたのは、折り返し地点に当たる17試合目です。
16位以下になったのも、16試合目が初めて。リーグ前半は健闘していました。
といって、リーグ後半に東京Vが不調に陥ったのかというと、そういう訳でもなさそうに見えるのがこの年のJ1リーグ。
前半17試合と後半17試合稼いだ勝ち点に、実はそれほど大きな違いはありません。
後半17節の方が少ないとはいえ、その差はわずかに2。
15位清水にも似たような傾向がありました。どうやらこの年のJ1は、他のクラブが後半に調子を上げてきていたようです。
次に、5試合ごとの勝ち点です。
15位清水、16位柏との大きな違いは、「大きな山」がないこと。
清水に3回、柏に2回あった勝ち点7以上獲得した時期が、東京Vには一度もありません。
勝ち点4~5の時期が長い上に、好調時にも大きく勝ち点を伸ばせていない。
全体的に低調で、起伏にも乏しいというのが、この年の17位、東京Vの特徴でした。
まとめ:不調は短く、好調時にしっかり稼げるのが残留できるクラブ
2005年のJ1 15位、16位、17位の特徴は、以下の通りでした。
- 15位 清水 不調期は短く、好調期はしっかりと勝ち点を稼いでいる
- 16位 柏 山は作ったものの、全体的に低調
- 17位 東京V 低調で、起伏にも乏しい
15位清水の結果を見ると、残留に必要なのは
低調期を作らないこと
ではなく、
低調期に陥っても、できるだけ短く脱出すること
であることがわかります。
まあ、当たり前と言えば当たり前なんですけどね。
2005年は、それを確実に実行できたクラブが残留に成功していました。
今回は、以上です。