こんにちは、早起きラガードです。
Jリーグは、まだ降格制度が存在しなかった時代から見ています。
今回は、そんな疑問についてお答えします。
- 3クラブに1クラブは、1年でJ2に送り返される
- 2014年以降の初昇格クラブは、すべて1年で降格
- J2王者の残留成功率は、80%弱
歴代昇格クラブの、昇格1年目の成績は?
2019年までに、のべ60クラブが昇格している
歴代J1昇格クラブの、昇格1年目の成績は以下の通り。
赤字が、1年で降格になったクラブです。
年度 | 昇格クラブ | 1年目の成績 |
1994 | 湘南 | 5位 |
磐田 | 8位 | |
1995 | C大阪 | 8位 |
柏 | 12位 | |
1996 | 福岡 | 15位 |
京都 | 16位 | |
1997 | 神戸 | 16位 |
1998 | 札幌 | 14位 |
1999 | – | – |
2000 | 川崎 | 16位 |
FC東京 | 7位 | |
2001 | 札幌 | 11位 |
浦和 | 10位 | |
2002 | 京都 | 5位 |
仙台 | 13位 | |
2003 | 大分 | 14位 |
C大阪 | 9位 | |
2004 | 新潟 | 10位 |
広島 | 12位 | |
2005 | 川崎 | 8位 |
大宮 | 13位 | |
2006 | 京都 | 18位 |
福岡 | 16位 | |
甲府 | 15位 | |
2007 | 横浜FC | 18位 |
柏 | 8位 | |
神戸 | 10位 | |
2008 | 札幌 | 18位 |
東京V | 17位 | |
京都 | 14位 | |
2009 | 広島 | 4位 |
山形 | 15位 | |
2010 | 仙台 | 14位 |
C大阪 | 3位 | |
湘南 | 18位 | |
2011 | 柏 | 1位 |
甲府 | 16位 | |
福岡 | 17位 | |
2012 | FC東京 | 10位 |
鳥栖 | 5位 | |
札幌 | 18位 | |
2013 | 甲府 | 15位 |
湘南 | 16位 | |
大分 | 18位 | |
2014 | G大阪 | 1位 |
神戸 | 11位 | |
徳島 | 18位 | |
2015 | 湘南 | 8位 |
松本 | 16位 | |
山形 | 18位 | |
2016 | 大宮 | 5位 |
磐田 | 13位 | |
福岡 | 18位 | |
2017 | 札幌 | 11位 |
清水 | 14位 | |
C大阪 | 3位 | |
2018 | 湘南 | 13位 |
長崎 | 18位 | |
名古屋 | 15位 | |
2019 | 松本 | |
大分 |
1994年から2019年までの期間で、J1昇格クラブはのべ60。
このうち、のべ18クラブが1年でJ2降格の憂き目にあっています。
比率にすると、30%。ただし、1997年までは降格制度が存在しなかったので、1998年以降でカウントすると、もう少し比率は上がって、34%ほどになります。
つまり、3クラブのうち1クラブは1年でJ2に送り返されている、ということになります。
3クラブのうち1クラブは、1年でJ2に送り返されている。
初昇格クラブにとって、昇格1年目は厳しい
次に、初昇格時に絞って、1年目の成績を見てみましょう。
初昇格 | クラブ | 成績 |
1994 | 湘南 | 5位 |
磐田 | 8位 | |
1995 | C大阪 | 8位 |
柏 | 12位 | |
1996 | 京都 | 15位 |
福岡 | 16位 | |
1997 | 神戸 | 16位 |
1998 | 札幌 | 14位 |
2000 | 川崎 | 16位 |
FC東京 | 7位 | |
2002 | 仙台 | 13位 |
2003 | 大分 | 14位 |
2004 | 新潟 | 10位 |
2005 | 大宮 | 13位 |
2006 | 甲府 | 15位 |
2007 | 横浜FC | 18位 |
2009 | 山形 | 15位 |
2012 | 鳥栖 | 5位 |
2014 | 徳島 | 18位 |
2015 | 松本 | 16位 |
2018 | 長崎 | 18位 |
1994年から2019年までの間に、J1昇格を果たしたのは全21クラブ。
このうち6クラブがJ1の壁にはね返され、1年でJ2に送り返されています。
比率にすると29%ですが、これには降格制度がなかった1997年以前の実績が含まれていますので、これを除くと43%まで跳ね上がります。
全体の場合は34%でしたから、初昇格組の方が生き残りは難しいことがわかります。
2017、2018年にJ1を連覇した川崎でも、初昇格のときには1年でJ2に降格していますからね。
初昇格組に厳しい傾向は、近年特に顕著で、2014年以降に初昇格を果たした3クラブは、いずれもJ1残留を達成できていません。
2012年の鳥栖のように、昇格1年目でいきなり上位に食い込むクラブもありますが、数はやはり少ないです。
2014年以降の初昇格クラブは、すべて1年で降格
J2時代の成績と、J1昇格1年目の成績との関係は?
1年でJ2に送り返されたクラブの、J2(JFL)時代の成績
1年でJ2に送り返された18クラブ(のべ)の、昇格直前のJ2(JFL)での成績は次の通り。
昇格年度 | クラブ | 前年J2の成績 |
1998 | 札幌 | 1位(JFL) |
2000 | 川崎 | 1位 |
2006 | 京都 | 1位 |
福岡 | 2位 | |
2007 | 横浜FC | 1位 |
2008 | 札幌 | 1位 |
東京V | 2位 | |
2010 | 湘南 | 3位 |
2011 | 甲府 | 2位 |
福岡 | 3位 | |
2012 | 札幌 | 3位 |
2013 | 湘南 | 2位 |
大分 | 6位 | |
2014 | 徳島 | 4位 |
2015 | 松本 | 2位 |
山形 | 6位 | |
2016 | 福岡 | 3位 |
2018 | 長崎 | 2位 |
※J2発足は1999年からなので、1998年札幌はJFL時代の成績となっています。
まず最初に目を引くのは、前年度J2(JFL)優勝クラブでも、1年でJ2に送り返されているという現実。
2006、2007、2008年の3年間は、毎年J2王者が降格しています。
- 1998年 札幌
- 2000年 川崎
- 2006年 京都
- 2007年 横浜FC
- 2008年 札幌
いかにJ1の壁が厚いかわかりますね。
ただ、そうしたケースは2008年の札幌が最後で、以降1年でJ2に送り返されているJ2王者は出現していません。
1年で降格は、すべて2位以下のクラブとなっています。
前年度J2(JFL)王者でも、1年で降格しているケースは複数存在
J2(JFL)優勝クラブの、昇格1年目の成績
最後に、前年度のJ2優勝クラブが、昇格1年目にどんな成績を残しているのか見ておきましょう。
昇格年度 | 前年度J2優勝 | J1の成績 |
1994 | 湘南 | 5位 |
1995 | C大阪 | 8位 |
1996 | 福岡 | 15位 |
1997 | – | – |
1998 | 札幌 | 14位 |
1999 | – | – |
2000 | 川崎 | 16位 |
2001 | 札幌 | 11位 |
2002 | 京都 | 5位 |
2003 | 大分 | 14位 |
2004 | 新潟 | 10位 |
2005 | 川崎 | 8位 |
2006 | 京都 | 18位 |
2007 | 横浜FC | 18位 |
2008 | 札幌 | 18位 |
2009 | 広島 | 4位 |
2010 | 仙台 | 14位 |
2011 | 柏 | 1位 |
2012 | FC東京 | 10位 |
2013 | 甲府 | 15位 |
2014 | G大阪 | 1位 |
2015 | 湘南 | 8位 |
2016 | 大宮 | 5位 |
2017 | 札幌 | 11位 |
2018 | 湘南 | 13位 |
※1998年以前はJFL優勝。
J2王者の、翌年J1での最高成績は、2011年王者の柏と、2014年王者のG大阪。
昇格1年目で、いきなりJ1優勝を果たしています。
この2クラブはJ1常連で、G大阪はこれ以前にもJ1で優勝経験がありますから(2005年)、ちょっと別格ですね。
両クラブを含めた、1994年から2017年までのJ2(JFL)優勝全23クラブの翌年J1での実績は、
- 一桁順位:9クラブ(約39%)
- 残留成功:18クラブ(約78%)
- 最下位:4クラブ(約17%)
となっています。
約4割のクラブが一桁順位に食い込んでいる一方で、2割弱のクラブが最下位となっています。
残留成功率は、80%弱。
J2王者にしては、ちょっと寂しい数字ですね。
ただ、これは過去の成績からそう見えているだけで、近年のJ2王者は健闘しています。
前述の通り、前年度J2王者の降格は2008年札幌が最後。2009年以降はすべてのクラブが残留に成功しています。
J2王者の残留成功率は80%弱
まとめ:昇格組にとって、J1の壁は分厚い
- 3クラブに1クラブは、1年でJ2に送り返される
- 2014年以降の初昇格クラブは、すべて1年で降格
- J2王者の残留成功率は、80%弱
前年度J2王者でさえ、8割に届かないJ1残留成功率。
J1とJ2の差が、いかに大きいかわかります。
ただ、では降格したJ1常連クラブがJ2で圧倒的な成績を残せるかというと、そういう訳でもなかったりするんですよね。
そのあたりについても、そのうち調べてみたいと思います。
今回は、以上です。