シント=トロイデンVVの経営権を日本の企業が取得したことにより、日本人選手がわんさか所属することになったベルギーのプロサッカー1部リーグ。
スポンサーであるビール会社のブランド名から、ジュピラー・プロ・リーグと呼ばれることもあるこのリーグ、クラブ数は18とブンデスリーガ(ドイツ)やJ1リーグと同数なのですが、
- 優勝
- ヨーロッパの大会(UEFAチャンピオンズリーグ等)の出場
などの決め方に、欧州主要リーグとは違った、変わった方式を採用していたりします。
本記事では、このベルギープロサッカーリーグ1部(ジュピラー・プロ・リーグ)を紹介していきます。
- ベルギーリーグ1部で活躍する日本人選手
- ベルギーリーグ1部のCL出場枠・降格枠
- ベルギーリーグ1部の視聴方法
ベルギーリーグ(1部)に所属している日本人選手
2021年現在、ベルギーリーグ(1部)には、11人の日本人選手が所属しています。
選手 | 所属クラブ |
---|---|
伊東純也 | KRCヘンク |
鈴木武蔵 | KベースルホットVA |
三好康児 | ロイヤル・アントワープ |
森岡亮太 | シャルルロワSC |
伊藤達哉 | シント=トロイデンVV |
シュミット・ダニエル | シント=トロイデンVV |
鈴木優麿 | シント=トロイデンVV |
橋岡大樹 | シント=トロイデンVV |
松原后 | シント=トロイデンVV |
林大地 | シント=トロイデンVV |
三苫薫 | ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ |
シント=トロイデンVVがとにかく多いですが、これについては最初にご紹介した通り、日本の会社が経営権を保有していることが大きく影響しているものと思われます。
参考:かつてベルギーリーグ(1部)のクラブに所属していた日本人選手
参考までに、かつてベルギーリーグ(1部)のクラブに所属していた日本人選手も紹介しておきます。
選手 | 所属クラブ |
---|---|
遠藤雅大 | KVメヘレン(2000-01) ルビエール(2001-02) |
鈴木隆行 | KRCヘンク(2002-03) ゾルダー(2003-04) |
川島永嗣 | リールセ(2010-12) スタンダール・リエージュ(2012-15) |
小野裕二 | スタンダール・リエージュ(2012-15) シント=トロイデンVV(2015-17) |
永井謙佑 | スタンダール・リエージュ(2012-14) |
久保裕也 | ヘント(2016-20) |
冨安健洋 | シント=トロイデンVV(2017-19) |
豊川雄太 | KASオイペン(2017-20) |
鎌田大地 | シント=トロイデンVV(2018-19) ※レンタル |
遠藤航 | シント=トロイデンVV(2018-20) |
木下康介 | シント=トロイデンVV(2018-19) |
小池裕太 | シント=トロイデンVV(2018-19) |
関根貴大 | シント=トロイデンVV(2018-19) ※レンタル |
植田直通 | セルクル・ブルージュ(2018-) ※リーグ・アンのニームにレンタル中 |
小林祐希 | ベフェレン(2019-21) |
中村敬斗 | シント=トロイデンVV(2020-21) ※レンタル |
昔からのサッカーファンにとって、ベルギーのサッカーリーグを強く意識したのは鈴木隆行のKRCゲンク移籍が最初だったんじゃないかと思います。
まだ海外組も、今ほど多くない時代でした。
日本人選手が所属しているベルギーリーグ(1部)のクラブ
続いて、現在日本人選手が所属しているベルギーリーグ(1部)のクラブを紹介します。
日本人選手が多いシント=トロイデンVV
- 伊藤達哉
- シュミット・ダニエル
- 鈴木優麿
- 橋岡大樹
- 松原后
- 林大地
と6人の日本人選手が所属しているシント=トロイデンVV。
何度かご紹介している通り、日本のDMMグループが、2017年に経営権を取得しています。
ベルギーリーグ1部の中では、下位のクラブと言っていいでしょう。
2010年代の1部リーグ最高順位は7位(2018-19)。
2桁順位でシーズンを終えることも多く、2012-13、13-14シーズンは2部所属でした。
過去に所属していた選手の中では、遠藤航、冨安建洋がそれぞれブンデスリーガ(ドイツ)、セリエA(イタリア)と4大リーグのクラブにステップアップしており、日本人選手の海外進出における足がかりのような位置づけにもなっているクラブです。
KRCヘンクはベルギーリーグ(1部)の上位クラブ
かつて鈴木隆行が在籍し、今は伊東純也が活躍するKRCヘンク。
2010年代のレギュラーシーズンでは1位、2位、3位が1回ずつあり、ベルギーリーグ(1部)の上位に位置するクラブと言っていいでしょう。
ベルギー代表で、世界的なMFでもあるケヴィン・デ・ブライネがプロキャリアをスタートさせたクラブだったりもします。
5部から再スタートしたKベールスホットVA
鈴木武蔵の所属してるKベールスホットVAは、1999年と2013年の2度、財政破綻を経験したクラブです。
2013年の破綻後は、経営母体を変えて5部からの再スタートとなりました。
その後昇格を重ねて、20-21シーズンに1部復帰。
20-21は9位でレギュラーシーズンを終えています。
近年の上位進出が目立つロイヤル・アントワープ
三好康児が所属するロイヤル・アントワープには、4回のリーグ優勝経験があります。
ただし、直近の優勝が1956-57シーズンなので、この実績とクラブの現状にはあまり関係がありません。
実際、2017-18シーズンに久々の昇格を果たすまで、10年以上に渡って2部暮らしが続いていました。
ただ、1部昇格を果たしてからの成績は上々で、2018-19、19-20と2年連続で4位に食い込み、20-21は2位でレギュラーシーズンを終えています。
近年の躍進が目立つクラブといって、いいと思います。
中位のシャルルロワSC
森岡亮太の所属するシャルルロワSCは、ベルギーリーグ1部では中位に位置付けられるクラブだと思います。
2010年代に2度、3位があるものの、基本的には6位~10位前後でシーズンを終えています。
2010-11シーズンには、2部降格も経験。
ただ、このときは1年で1部復帰を果たしています。
2021-22シーズンが、39年ぶりの1部となったロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ
三苫薫の所属するロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズは、ベルギー国内でも長くトップリーグから離れていたクラブです。
1972-73シーズン以降、2021-22シーズンまで1部リーグの経験がありませんでした。
1903-04シーズンから、1934-35シーズンにかけて、11回のリーグ優勝経験はあるのですが、あまりに古すぎて参考にはならないですね。
39年ぶりの1部でどこまで通用するのか、が注目のクラブです。
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ベルギーリーグ1部って、どんなリーグ?
ベルギーリーグ1部の正式名称は、「ベルギー・ファースト・ディビジョンA」。
スポンサーであるビール醸造会社のブランド名から、ジュピラー・プロ・リーグと呼ばれることもあります。
このベルギーリーグ1部、冒頭でも紹介した通り、
- 優勝
- ヨーロッパの大会(UEFAチャンピオンズリーグ等)の出場
などの決め方に、欧州主要リーグとは違った方式を採用していたりします。
ここからは、それも含めたベルギーリーグ1部について紹介していきます。
ベルギーリーグ1部は18クラブ
ベルギーリーグ1部の参加クラブ数は18。
J1リーグと同数で、4大リーグの中ではブンデスリーガ(ドイツ)と同じです。
ただ、大会方式がJ1リーグなどとは少し違っていて、2回戦総当たりのリーグ戦をレギュラーシーズンとして実施した後に、
- 優勝
- UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)出場
- UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)出場
を決めるためのプレーオフが開催されます。
プレーオフの方式
ベルギーリーグ1部のプレーオフは、レギュラーシーズンの順位によって出場クラブが決まる2つのグループによって開催されます。
- プレーオフ1:レギュラーシーズン1~4位のクラブが参加
- プレーオフ2:レギュラーシーズン5~8位のクラブが出場
プレーオフ1、プレーオフ2ともに、2回戦総当たりのリーグ戦で順位を決めます。
ただし、スタートはフラットな状態からではなく、レギュラーシーズンで獲得した勝ち点の半分(端数切り上げ)持ち越した状態で始まります。
プレーオフ1で、順位ごとに獲得できるものは次の通り。
順位 | |
---|---|
1位 | 優勝、UCL出場権(グループリーグから) |
2位 | UCL出場権(予選3回戦から) |
3位 | UECL出場権 |
4位 | UECL出場権をかけたプレーオフ決勝に出場 |
プレーオフ2では、1位のクラブがUECL出場権をプレーオフ決勝に出場します。
つまり、プレーオフ決勝はプレーオフ1 4位とプレーオフ2 1位の間で争われることになります。
なお、UEFAヨーロッパリーグの出場権は、カップ戦の優勝クラブに与えられます(プレーオフラウンドから出場)。
ベルギーリーグ1部の降格
18クラブで開催されるベルギーリーグ1部の降格は、
- 18位(最下位)が自動降格
- 17位が2部2位のチームとのプレーオフに出場
という方式になっています。
J1リーグや4大リーグでは、下位2チーム以上が自動降格なので、ベルギーリーグの方が降格に関してはまろやかですね。
ベルギーリーグ1部の強豪
近年のベルギーリーグ1部は、
- クラブ・ブルッヘ
- RSCアンデルレヒト
の2強です。
2010-11シーズンから2019-20シーズンまでの10年間に、レギュラーシーズンで1位になった回数はともに4回ずつ。
この2強に、残り2回のレギュラーシーズン1位を分け合った、
- KRCヘンク
- スタンダール・リエージュ
と、台頭著しいロイヤル・アントワープが絡むのが、近年のベルギーリーグ1部の姿となっています。
ベルギーリーグの視聴方法
ベルギーリーグ1部は、DAZNが独占放映権を取得しているため、DAZNでのみ視聴が可能です。
さすがに全試合配信というわけにはいかないようですが、日本人選手が所属しているクラブを中心に、毎節2~4試合を配信してくれています。
追加料金は、もちろんなし。
また、リーグ戦の他にカップ戦の配信もあるので、ベルギーのサッカーに触れてみたい方は、この機会にDAZNを試してみるのもありかもしれません。
まとめ:多くの日本人選手が活躍しているベルギーリーグ
本記事では、日本人選手が多数活躍しているベルギーリーグ1部を紹介しました。
ベルギーリーグ自体はヨーロッパのトップリーグというわけではないため、「とにかくレベルの高い試合が見たい」という希望には応えきれないところがあります。
日本人選手のプレーを見ることを主眼にした方が、楽しめるでしょう。
レベルの高い試合が見たいなら、
- プレミアリーグ(イングランド)
- ラ・リーガ(スペイン)
の方がおすすめですが、どちらを見るにしてもDAZNであれば、追加料金なし、月額利用料のみで視聴が可能です。
>>プレミアリーグってどんなリーグ?【放送・配信についても紹介】
>>【サッカー】ラ・リーガ(スペイン)を見る2つの方法【配信・放送】
今回は、以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。