今回は、ACL出場権獲得に必要な勝ち点の目安を、過去のデータから考えてみたいと思います。
ACL出場権が与えられるのは何位まで?
日本でACL出場権が与えられる大会は、
- J1リーグ
- 天皇杯
の2つ。
このうちJ1リーグでACL出場権が与えられるのは3位以上のクラブですから、ACL出場権獲得に必要な勝ち点とは、
J1リーグで3位以内に入るのに必要な勝ち点
ということになります。
実際には、4位のクラブにACL出場権が与えられるケースも存在しています。
そのあたりの詳しい事情は、こちらの記事で紹介してます。
3位以上に必要な勝ち点
まず、これまでJ1リーグ3位になったチームの獲得勝ち点を見ていきます。
Jリーグ初年度(1993年)から、と言いたいところなのですが、Jリーグにはかつて、
- 勝ち点制ではない時代
- チーム数が現在より少ない時代
があったため、勝ち点制度が既に導入済みで、かつJ1リーグが現在と同じ18チームになった2005年からの、3位チームの成績を見ていくことにします。
J1リーグ歴代3位チームの獲得勝ち点
年度 | チーム | 勝ち点 |
---|---|---|
2005 | 鹿島 | 59 |
2006 | G大阪 | 66 |
2007 | G大阪 | 67 |
2008 | 名古屋 | 59 |
2009 | G大阪 | 60 |
2010 | C大阪 | 61 |
2011 | G大阪 | 70 |
2012 | 浦和 | 55 |
2013 | 川崎 | 60 |
2014 | 鹿島 | 60 |
2015 | G大阪 | 63 |
2016 | 鹿島 | 59 |
2017 | C大阪 | 63 |
2018 | 鹿島 | 56 |
2019 | 鹿島 | 63 |
2020 | 名古屋 | 63 |
※2ステージ制で実施された2015年、2016年は、年間獲得勝ち点での順位を採用しています。
2005年から2020年までの、J1リーグ歴代3位チームと勝ち点は上の表の通り。
平均獲得勝ち点は、61.5
となっています。
勝ち点は当然整数ですから、この結果から、
勝ち点62がACL出場権獲得の1つの目安
と考えてよいと思います。
ACL出場権がJ1リーグ3位までに与えられるようになったのは、2008年からです。
それ以前は、優勝クラブのみでした。
そのため、2005年~2007年までの3位のチームは、実際にはACL出場権を獲得できていません。
勝ち点62の難しさ
勝ち点62、と言われてもピンと来ないかもしれませんが、そこまで勝ち点を積み上げるのはなかなか大変です。
何しろ、優勝チームの勝ち点が62に届いていない年もありますからね(2005年、G大阪は勝ち点60で優勝)。
62をわずかに上回る、勝ち点63での優勝なら複数回あります。
- 2008年:鹿島
- 2013年:広島
- 2014年:G大阪
このように、
勝ち点62というのは、年によっては優勝したチームと同程度の成績
だったりするわけです。
ACL出場経験がないクラブがたくさんあることも、うなづけますよね。
J1リーグの優勝クラブと勝ち点については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
[icon class=icon-link] 【Jリーグ】歴代J1優勝クラブの勝ち点を紹介!最も多かったのは?
2005年以降のJ1リーグ優勝全クラブの勝ち点も紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
4位を上回るために必要な勝ち点
ここまで、過去にJ1リーグで3位になったチームの成績から、ACL出場権獲得に必要な勝ち点を見てきました。
ここで少し視点を変えて、今度は、
J1リーグ4位を上回るのに必要な勝ち点
を見ていきます。
3位の勝ち点だけに着目していると、条件が過大になり過ぎているということも考えられるからです。
3位と4位で、大きく勝ち点差が開いているというケースもありますからね。
「4位を上回るのに必要な勝ち点」という視点で見ていくことで、ACL出場権獲得に必要な勝ち点の最低ラインが見えてくると思います。
J1リーグ歴代4位チームの獲得勝ち点
2005年以降の、J1歴代4位のチームの勝ち点は次の通り。
年度 | チーム | 勝ち点 |
---|---|---|
2005 | 千葉 | 59 |
2006 | 清水 | 60 |
2007 | 清水 | 61 |
2008 | 大分 | 56 |
2009 | 広島 | 56 |
2010 | 鹿島 | 60 |
2011 | 仙台 | 56 |
2012 | 横浜FM | 53 |
2013 | C大阪 | 59 |
2014 | 柏 | 60 |
2015 | FC東京 | 63 |
2016 | G大阪 | 58 |
2017 | 柏 | 62 |
2018 | 札幌 | 55 |
2019 | 川崎 | 60 |
2020 | C大阪 | 60 |
平均勝ち点は、約58.9となりました。
このことから、4位を上回るのに必要な勝ち点は59であることがわかります。
つまり、
ACL出場権獲得に必要な勝ち点の最低ラインは59
ということになります。
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どのくらいの勝ち点差なら、逆転可能?
順位はあくまで相対的
ここまでをまとめると、次のようになります。
- 目安は勝ち点62
- 最低ラインは勝ち点59
ただ、ご承知の通り、順位はあくまで相対的なものです。
ですから、勝ち点59に届かないから、ACL出場権は絶対に獲得できないということには必ずしもなりません。
実際、2012年の浦和(勝ち点55)や2018年の鹿島(勝ち点56)のように、勝ち点59未満のチームが3位になっている年もありますからね。
勝ち点差が残り試合数以下なら逆転可能
では、現在シーズン真っ最中の4位以下のチームは、3位との勝ち点差がどれくらいなら、逆転でACL出場権獲得が可能なのでしょうか?
これについては、残り試合数と勝ち点差の関係でよく言われる話が参考になるかと思います。
勝ち点差が残り試合数以下なら、逆転可能
という話ですね。
残り3試合の時点で、
- 勝ち点差が3以下ならなら逆転可能
- 勝ち点差4以上だと、難しい
ということになります。
この話がどういった根拠に基づいているのかは定かではないのですが、それほど的外れではないのかな、というのが私の個人的な感覚です。
ですので、現在の順位はあまり気にせず、3位のチームとの勝ち点差が残り試合数以下なら、ACL出場権獲得に望みをかける価値は十分あると思っていいでしょう。
勝ち点差が試合数を上回っていたら?
ただ、これにも例外はあって、勝ち点差が残り試合数を上回っているケースで逆転が絶対に不可能かというとそういうわけでもありません。
逆転でのACL出場権獲得、ではないのですが、
- 2007年の鹿島
- 2017年の川崎
などは、残り試合数より勝ち点差が大きい状態から逆転を果たしています。
[icon class=icon-check] 2007年鹿島
残り5試合で、1位浦和との勝ち点差は10ありました。
- 1位浦和:67
- 3位鹿島:57
ここから勝ち点15(つまり、残り全勝ですね)を積み上げ、最終的には勝ち点差10を逆転して優勝を果たしています。
- 1位鹿島:72
- 2位浦和:70
[icon class=icon-check]2017年川崎
残り7試合で、1位鹿島との勝ち点差は8ありました。
- 1位鹿島:61
- 2位川崎:53
ここから勝ち点11を積み上げ、最後は得失点差で振り切って優勝を果たしています。
- 1位川崎:72(+39)
- 2位鹿島:72(+22)
逆転できるかどうかは、チーム状態次第
当たり前の話ですが、順位の逆転はどんなチームにも可能というわけではありません。
勝ち点差が残り試合数より大きい場合はもちろん、小さい場合でも、逆転にはチームの好調さが必要になります。
先ほどご紹介した2007年の鹿島や2017年の川崎も、好調さを維持し、残り試合のほぼすべてを勝利することで逆転に成功しています。
- 2007年鹿島:残り5試合を5連勝
- 2017年川崎:残り7試合を6勝1分
応援しているチームの調子はどう確認する?
こればかりは、実際に試合を見ないとわかりません。
ですので、もしテレビやネットで結果を追っているだけ、ということであれば、ぜひ試合を見てみることをおすすめします。
スタジアムに、直接足を運ぶのもいいでしょう。
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実際に逆転に成功したときの喜びは、あとからネットで結果を知るよりも、試合を見ている方が、ずっと大きくなります。
チームの調子を確認するだけでなく、その興奮を味わうためにも、終盤戦こそ観戦の価値が高いと思います。
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まとめ:ACL出場権獲得に必要な勝ち点とは
本記事では、ACL出場権獲得に必要な勝ち点について、ご紹介しました。
基本は、
- ACL出場権に必要な勝ち点の目安は62
- 最低ラインは、勝ち点59
- 勝ち点差が、残り試合数以下であれば、逆転可能
となりますが、もちろん例外はあります。
特に、現在ACL出場権獲得圏外のチームが逆転できるかどうかは、そのときのチーム状態にかかっています。
これを知るために、試合観戦は欠かせません。
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観戦方法としては最も手軽ですし、おトクだと思います。
有料放送(配信)に抵抗のあった私が、DAZNに加入した理由は、こちらの記事で紹介しています。
DAZN加入を迷っている方は、参考にしてみてください。
今回は、以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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