サッカー

ACLで強い国は?優勝・決勝進出回数で比較【東西比較も】

「サッカーのACL(AFCチャンピオンズリーグ)って、どこの国が強いんだろう?」

今回は、こんな素朴な疑問にサッカー観戦歴25年以上の私がお答えします。

この記事からわかること
  • ACLは東高西低
  • 代表が強い国は、ACLも強い
  • 「4強」以外で強いのは、3ヶ国

ACLは東高西低

ACLには、東高西低の傾向があります。

東高西低とは文字通り、日本や中国、韓国、オーストラリアといった東地区の国の方が、サウジアラビアやUAEといった西地区の国よりも成績は良いということです。

最もわかりやすいのは、どちらの方がより多く優勝しているかですね。

歴代優勝クラブを見ていきましょう。

ACLの歴代優勝クラブ

ご覧の通り、過去の優勝クラブはバラエティに富んでいるのですが、「国」の列を見ると、

「何となく、東地区の国の方が多いかな?」

と思われるんじゃないかと思います。

国ごとのACL優勝回数

2020年までのACL優勝回数を国ごとに直してみると、東高西低の傾向はもっとよくわかるようになります。

国ごとのACL優勝回数
  • 韓国(6)
  • 日本(4)
  • サウジアラビア(3)
  • 中国(2)
  • UAE、オーストラリア、カタール(1)

 

太字が、東地区に属する国です。

1位韓国、2位日本だけで、2020年までに18回行われた大会のうち、半分以上で優勝しています。

これをさらに東地区、西地区でまとめてみると、優勝回数の合計は、次の通りとなります。

  • 東:13回
  • 西:5回

東地区が圧倒的ですね!

これだけみても、ACLが東高西低というのはお分かりいただけるんじゃないかと思います。

西地区の優勝は初期の頃が多い

優勝回数で、東地区にダブルスコアを喰らっている西地区ですが、実は優勝している時期にも微妙なものがあるんですよね。

西地区の優勝は、大会初期に多いです。

年度 クラブ
2002-03 アル・アイン UAE
2004 アル・イテハド サウジアラビア
2005 アル・イテハド サウジアラビア
2011 アル・サッド カタール
2019 アル・ヒラル サウジアラビア

こちらの記事でも少し触れているのですが、初期のACLは今よりもずっと注目度が低く、Jリーグなどもあまり本腰を入れていませんでした。

ですので、この頃の優勝というのは、今とはまた違った味わいのあるものになります。

この時期を除くと、西地区の優勝は2011年と2019年の2回しかなくなってしまいます。

東高西低の傾向は、より顕著になると言っていいでしょう。

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ACLで強い国

代表が強い国は、ACLも強い

代表チームが強い国は、ACLでも強いです。

アジアで文句なしの強豪と言えば、次の4ヶ国。

アジア4強
  • 日本
  • オーストラリア
  • 韓国
  • イラン

この4ヶ国のうち、日本、オーストラリア、韓国の3ヶ国は、上の表でも紹介している通りACLで優勝経験があります。

  • 韓国:6回
  • 日本:4回
  • オーストラリア:1回

日本と韓国の優勝回数が多いので、オーストラリアが見劣りしてしまうかもしれません。

ただ、決勝進出の経験は2回ありますので、十分強いです。

優勝経験がないイラン

イランも代表チームは、昔から強いです。

日本がW杯初出場を決めた、1998年フランスW杯アジア第3代表決定戦の相手も、イランでした(「ジョホールバルの歓喜」とか呼ばれる試合です)。

ただ、イランのクラブは、ACLでの優勝経験がありません。

ではイランのクラブは強くないのかというとそんなことはなく、決勝には2020年までに4度辿り着いてます(2007、2010、2018、2020)。

しかしながら、4度とも決勝で敗れ、優勝には届きませんでした。

(2007年は浦和、2018年は鹿島に敗れ、優勝を阻まれています)。

決勝進出回数は、全体の4位

ACL決勝進出回数
  • 韓国(9)
  • サウジアラビア(7)
  • 日本(5)
  • UAE、イラン(4)
  • 中国、オーストラリア(2)
  • カタール、タイ、シリア(1)

西地区だけに限ると、2位です。

ACLは、決勝に進出するだけでも大変な大会ですからね!

イランのクラブも、十分強いです。

4強以外に、ACLで強い3ヶ国

アジア4強以外の国で、ACLで強いのは次の3ヶ国です。

  1. サウジアラビア
  2. UAE
  3. 中国

いずれの国も、複数回の優勝または決勝進出経験があります。

  • サウジアラビア:優勝3回(決勝進出7回)
  • 中国:優勝2回(決勝進出2回)
  • UAE:優勝1回(決勝進出4回)

サウジアラビア

サウジアラビアは、元々代表チームでも4強に引けを取らない実力国です。

4強にサウジアラビアを加えて、「アジア5強」と呼ぶこともあるくらいです。

ただ、2010年代は力に陰りが見えるので、本記事では外しました。

(2010年代終盤から復調の兆しは見えています)

しかしながらクラブチームの方では、しっかり実績を残しています。

2010年代も4度決勝に進出しており、ACLでは、十分すぎるほど強い国です!

中国

中国は、2013年と2015年に広州恒大が決勝に進出し、いずれも優勝しています。

広州恒大は、2019年にもベスト4に進出。

こう書くと中国が強いというより、広州恒大だけが強いように見えてしまうかもしれませんが、2017年には上海上港もベスト4に進出しています。

決して広州恒大だけ、というわけでもありません。

実績を残しているのは限られたクラブだけ、というのは実はどの国も同じです。

日本も、4回の優勝のうち2回が浦和ですからね。

ACLで勝てるクラブは限られている、ということもできるかもしれません。

UAE

UAEは、優勝こそ第1回(2002-03)大会の1度だけですが、決勝には2010年代にも2度進出しています。

こちらもACLで強い国、と呼べるでしょう。

まとめ:ACLで強い国

本記事では、「ACL(AFCチャンピオンズリーグ)で、強い国」について紹介してきました。

  • ACLは東高西低
  • 代表が強い国は、ACLも強い
  • 「4強」以外で強いのは、3ヶ国

>>【サッカー】AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を徹底解説【歴代優勝クラブも紹介】

こちらの記事でも紹介しているのですが、ACLでは2014年から、準決勝までは東地区と西地区に分かれて試合が行われています(決勝まで、東地区と西地区のクラブの対戦はない)。

そのため、決勝進出の難易度が東地区と西地区で違う可能性があります。

西地区の方が東地区よりレベルが低かった場合、西地区で決勝進出したクラブでも、東地区ではベスト4にも残れないという可能性が存在しますよね。

その場合、西地区の決勝進出は、東地区のベスト4未満の価値ということになります。

実際、東西のクラブが直接対決をする決勝では、東高西低の傾向がはっきりと現れているので、東西でレベル差がない、とは言えないのかもいしれません。

それでも、

ACL決勝に進出するということは、東西それぞれの地域でNo.1であることの証明にはなる

ということから、本記事では強豪を判断する上での指標の1つとして取り上げました。

今回は、以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。