Jリーグ

Jリーグの「オリジナル10」って何? 前身の「日本サッカーリーグ」との関係も紹介します。

こんにちは、早起きラガードです。

Jリーグには「オリジナル10」っていうのがあるらしいけど、いったい何のことだろう?

今回は、こんな疑問にお答えします。

Jリーグ「オリジナル10」

Jリーグのオリジナル10とは、

1992年のJリーグ発足時に加盟した10クラブ

のことを言います。

具体的には、以下の10クラブのことを指します(クラブ名は当時のまま)。

  1. ヴェルディ川崎
  2. 鹿島アントラーズ
  3. 清水エスパルス
  4. 横浜マリノス
  5. サンフレッチェ広島
  6. 横浜フリューゲルス
  7. ガンバ大阪
  8. ジェフユナイテッド市原
  9. 名古屋グランパスエイト
  10. 浦和レッドダイヤモンズ

なお、これら10クラブのうち、現存しているのは9クラブだけです。

今は存在しない1クラブは、横浜フリューゲルス。

親会社の不振により、1998シーズンを最後に横浜マリノスと合併消滅してしまいました。

このため横浜マリノスは、現在では横浜F・マリノスとクラブ名が変わっています。

この他、ヴェルディ川崎、ジェフユナイテッド市原も、現在ではそれぞれ

  • 東京ヴェルディ1969
  • ジェフユナイテッド市原・千葉

とクラブ名が変わっています。

どのようにして「オリジナル10」は決まった?

Jリーグ発足前にも、日本にはサッカーリーグが存在していました。

それが、「日本サッカーリーグ(JSL)」。現在のJリーグの前身です。

JSLは2部制で、1部、2部ともにJリーグ発足直前の1991-92年まで開催されていました。

ということは、JSL1部に所属していたクラブが、そのままオリジナル10になったの?

そう考えたくなるところですが、ことはそう単純ではありません。

JSL1部に属していた12クラブのうち、オリジナル10となったのは8クラブ。

残りの4クラブは、初年度からJリーグには参加しませんでした。

1991-92年のJSL1部参加クラブ

クラブ 備考
読売クラブ ヴェルディ川崎の前身・オリジナル10
日産自動車 横浜マリノスの前身・オリジナル10
ヤマハ発動機 ジュビロ磐田の前身
東芝 コンサドーレ札幌の前身
松下電器 ガンバ大阪の前身・オリジナル10
マツダ サンフレッチェ広島の前身・オリジナル10
JR古河 ジェフ市原の前身・オリジナル10
全日空クラブ 横浜フリューゲルスの前身・オリジナル10
日立製作所 柏レイソルの前身
本田技研  
三菱自動車 浦和レッズの前身・オリジナル10
トヨタ自動車 名古屋グランパスの前身・オリジナル10

参加要件を提示した上で募集

Jリーグ発足時の参加クラブはJSL1部の参加クラブそのままではなく、「ホームタウンの確立」や「1万5000人以上収容可能なナイター設備付きの競技場の確保」など、いくつかの参加要件を提示した上で募集されました。

JSL1部からオリジナル10となった8クラブも、要件を満たした上で応募し、Jリーグの参加が承認されています。

1991-92シーズンにJSL1部に参加していた残り4クラブのうち、

  • ヤマハ発動機
  • 日立製作所

の2クラブもJリーグ参加に名乗りを挙げてはいたのですが、スタジアムの問題などが解決できず、初年度からの参加は見送られることになりました。

その後、両クラブは

  • ヤマハ発動機(ジュビロ磐田):1994年
  • 日立製作所(柏レイソル)  :1995年

に、それぞれJリーグ加盟が認められています。

また、初年度にJリーグ参加に名乗りを上げなかった2クラブのうち、東芝(コンサドーレ札幌)は1998年にJリーグ加盟。

唯一、本田技研だけが、Honda FCとして、現在もJリーグには加盟せずアマチュアリーグであるJFLで戦っています。

JSL1部所属以外の2クラブ

JSL1部からオリジナル10になったのは、8クラブ。じゃあ、残りの2クラブはどこに属していたの?

オリジナル10の残り2クラブと、直前の所属は次の通り。

クラブ 直前の所属
住友金属(鹿島アントラーズの前身) JSL2部
清水FC(清水エスパルスの前身) 静岡県リーグ(4部相当)

 

住友金属(鹿島アントラーズ)

Jリーグ最多のタイトル獲得数を誇り、名門のイメージがある鹿島アントラーズですが、Jリーグ発足直前は実はJSL2部所属のクラブでした。

トータルで見ても、JSL1部の所属歴もわずかに3季しかなく、1部優勝の経験もなし。

Jリーグ発足時の参加クラブとしても有力候補ではなかったのですが、逆転で加盟が認められることになりました。

その後の活躍を考えると、ちょっと信じがたい話かもしれません。

※なお、このJSL時代の振るわない実績があるため、鹿島は(考え方によっては)Jリーグの名門とは必ずしも呼べないクラブとなります(詳しくは、「Jリーグの名門はこのクラブ。「オリジナル10=名門」というわけではありません」で紹介しています)。

清水FC(清水エスパルス)

JSL2部所属の住友金属(鹿島アントラーズ)よりさらに低い、静岡県リーグ(4部相当)からオリジナル10となったのが清水FC(清水エスパルス)

ただ、こちらは参加要件に大きな問題がなく、住友金属(鹿島アントラーズ)よりもすんなりと加盟が認められました。

4部からの参加なので戦力面での懸念はあったのですが(他は元JSL1部が8クラブ、2部が1クラブですからね)、開幕初年度(1993年)に

  • 1stステージ:4位
  • 2ndステージ:2位

と、まったく問題ないことを証明しました。

オリジナル10のタイトル獲得状況

オリジナル10のタイトル獲得状況はどうなってるんだろう? 初年度からJリーグに参加してるだけあって、やっぱりみんな1度は取ったことあるのかな?

国内3大タイトル(J1リーグ、ルヴァン杯、天皇杯)に限れば、横浜フリューゲルスも含めたオリジナル10全クラブに獲得経験があります。

ただ、「【Jリーグ】国内三大タイトルの重要度はこうなってます」でも紹介した通り、国内3大タイトルで最重要なのはJ1リーグ。

そのJ1リーグ優勝となると、現存する9クラブの中では以下の2クラブが未経験となっています。

  • 清水エスパルス
  • ジェフユナイテッド市原・千葉

※なお、合併消滅した横浜フリューゲルスにもリーグ優勝の経験はありませんでした。

オリジナル10の国内タイトル獲得数

オリジナル10は、国内3大タイトルの獲得数でも上位を占めています。

国内3大タイトルの獲得数上位クラブ(1993~2019)

順位 クラブ タイトル数
1位 鹿島アントラーズ 19
2位 ガンバ大阪 8
3位 東京ヴェルディ1969
横浜F・マリノス
ジュビロ磐田
浦和レッズ
6

国内3大タイトルの合計獲得数3位までの6クラブのうち、ジュビロ磐田を除く5クラブがオリジナル10

初年度からJリーグに参加していただけのことはありますね。

タイトルごとに見てみても、オリジナル10は上位に多く入っています。

J1リーグ

順位 クラブ タイトル数
1位 鹿島アントラーズ 8
2位 横浜F・マリノス 4
3位 サンフレッチェ広島
ジュビロ磐田
3
5位 ガンバ大阪
東京ヴェルディ1969

川崎フロンターレ
2

J1リーグは、優勝回数上位5位までの7クラブのうち、5クラブがオリジナル10。

ルヴァン杯

順位 クラブ タイトル数
1位 鹿島アントラーズ 6
2位 ジュビロ磐田
ガンバ大阪
東京ヴェルディ1969
浦和レッズ

柏レイソル
FC東京
ジェフユナイテッド千葉
2

ルヴァン杯は2位までの8クラブのうち、過半数の5クラブがオリジナル10です。

天皇杯

順位 クラブ タイトル数
1位 鹿島アントラーズ 5
2位 ガンバ大阪 4
3位 浦和レッズ 3
4位 東京ヴェルディ1969
名古屋グランパス
横浜フリューゲルス
2

天皇杯は、優勝回数4位までの6クラブすべてが、オリジナル10でした。

合併消滅した横浜フリューゲルスも、優勝2回で4位に入っています。

J2経験のないオリジナル10

Jリーグに新しく加盟したクラブは、いきなりJ1リーグからの参加はできず、下部リーグ(現在はJ3)から、上を目指して戦っていく必要があります。

そのため、どのクラブもJ2やJ3といった下部リーグを経験しているものなのですが、唯一オリジナル10だけはJリーグ発足当初から参加している(いきなりJ1相当からの参加)ため、下部リーグを経験していないクラブも存在します。

詳しくは「J2降格経験のないオリジナル10のクラブは? J2、J3の「オリジナル」についても紹介します」で紹介していますので、興味のある方は参考にしてみてください。

Jリーグ「オリジナル10」:まとめ

本記事では、Jリーグの「オリジナル10」について、以下の内容を紹介しました。

  • 現存する「オリジナル10」は9クラブ
  • JSL1部所属のクラブ=「オリジナル10」ではない
  • 「オリジナル10」はタイトル獲得数で上位

初年度から参加している、という点で、何となくプレミアム感のあるオリジナル10ですが、Jリーグのルールの中に「オリジナル10特典」みたいなものがあるわけではありません。

タイトル獲得数上位に多くのクラブが食い込んでいるといっても、個別で見ればオリジナル10を上回っているクラブはありますし、当たり前のように降格もします。

ですので、普段の試合観戦で、自分の応援しているクラブや対戦相手がオリジナル10かどうかは、まったく意識する必要はないでしょう。

ただ、Jリーグの歴史の一つとして、知っておいてもよいのでは、とは思います。

今回は、以上です。