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浦和の監督解任は時期尚早? 『オリヴェイラ監督スロースターター説』の真相

こんにちは、早起きラガードです。
1993年の開幕当時から、Jリーグを見ています。

2019年5月28日、浦和のオリヴェイラ監督が解任されました。

ACLこそグループステージ突破は果たしたものの、リーグ戦は第10節から4連敗。5月のリーグ戦は、結局全敗に終わりました。

確かに、解任されても仕方のない成績です。

ただ一方で、

浦和ファン
浦和ファン
オリヴェイラ氏はスロースターターの監督。調子が上がってくるのはここからなんだから、もう少し我慢しても良かったな……

という声もあります。

「オリヴェイラ氏は、スロースターターの監督」

この言葉、2019年序盤の浦和を語る際にしばしば耳にしました。

もし本当にその通りなら、浦和の監督解任は時期尚早だったのかもしれません。

というわけで、浦和の監督解任がこのタイミングで正しかったのかどうかを「オリヴェイラ氏はスロースターター」という視点から考えてみました。

浦和の監督解任は妥当?

結論から言ってしまうと、このタイミングでの浦和の監督解任は仕方のないものでした。

というのも、オリヴェイラ氏は特別スロースターターの監督という訳ではないからです。

2007年から2011年まで鹿島を率いていたオリヴェイラ氏は、就任初年度の2007年から2009年まで、前人未到のJ1リーグ三連覇を達成しています。

鹿島時代のオリヴェイラ氏の成績
  • 2007年 優勝
  • 2008年 優勝
  • 2009年 優勝
  • 2010年 4位
  • 2011年 6位

このうち、後半の追い上げで優勝を果たしたのは、2007年だけです。2008年、2009年は、特にスロースターターというわけではありませんでした。

オリヴェイラ監督がスロースターターというのは間違った印象?

オリヴェイラ時代の鹿島の、順位と勝ち点を5試合ごとに観ていきます。

5試合終了時点の順位と勝ち点

順位 勝ち点
2007年 14位 3
2008年 1位 15
2009年 1位 12
2010年 2位 10
2011年 15位 5

ひと目で明らかなように、最終的に優勝を果たした2007年から2009年のうち、スタートダッシュに失敗したのは2007年だけです。

2008年、2009年は5試合目で既に首位に立っていました。勝ち点の積み上げ方も素晴らしく、2008年は開幕5連勝、2009年も4勝1敗です。

最後は4位に終わった2010年も2位スタートですから、スロースターターどころか、序盤はむしろ好成績であることの方が多いです。

10試合終了時点の順位と勝ち点

順位 勝ち点
2007年 12位 13
2008年 4位 18
2009年 1位 23
2010年 5位 18
2011年 12位 14

じわじわ順位を上げていく2007年。

2008年は少し順位を落としていますが、それでも4位なので十分上位です。

2009年は首位をキープ。優勝を逃した2010年も、5位を維持しています。

10試合終了時点でも、失速はまったく感じません。

15試合終了時点の順位と勝ち点

順位 勝ち点
2007年 4位 24
2008年 2位 28
2009年 1位 38
2010年 1位 31
2011年 10位 19

10試合終了時点で12位だった2007年が、一気に4位までジャンプアップ。

一方、元々上位に付けていた2008年、2009年、2010年はそれぞれ2位、1位、1位とここでも調子を落としている様子はありません。

ここまで見てきてわかる通り、優勝した2007、2008、2009年のうち、序盤に調子が上がらなかったのは2007年だけでした。

2008年、2009年は初めから上位を維持し続けていますから、オリヴェイラ体制のクラブが特別スロースターターでないことは明らかです。

「オリヴェイラ監督はスロースターター」というイメージはどこから来たのか

おそらく、2007年の大逆転優勝の印象が強いからでしょう。

この年の鹿島は開幕5試合で勝ちがなく、順位も14位に低迷していました。

6試合目で初勝利を挙げると、そこからハイペースで勝ち点を積み上げていくのですが、順位を上げることはできても、なかなか首位に立つことができず。

しかし、終盤に怒涛の9連勝を見せると、最終節で、この年ACLを制していた浦和をかわして、見事優勝を果たしたのでした。

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序盤の不調を覆して優勝したことのある監督だが

Jリーグファン
Jリーグファン
でも、少なくとも一度は序盤の不調を立て直して優勝したことのある監督なんでしょう? だったらまだ可能性はあったんじゃないの?

確かに、他の監督と比べると、実績はあります。

ただ、スタートダッシュに失敗した年に、いつも優勝できていたわけではないんですよね。

わかりやすいのは、鹿島時代最後の指揮となった、2011年。

この年も開幕5試合で、15位、勝ち点わずかに5と低迷していました。

5試合終了時点の状況
  • 2007年 14位 勝ち点3
  • 2011年 15位 勝ち点5

2007年と似た状況ですが、この年はその後も5位以下の順位に留まり、最終的に6位でシーズンを終えています。

つまりは、このままオリヴェイラ体制を継続した場合、大逆転優勝の可能性もあれば、リーグ6位で終わる可能性もあったということ。

リーグとACL、両方の優勝を目標として掲げている2019年の浦和にとって、6位というのはあまりに物足りない結果ですから、監督解任の決断も仕方がなかった、と言えるでしょう。

まとめ:監督解任の成否が本当にわかるのは、シーズン終了後

オリヴェイラ監督の退任が発表されたのは、リーグ戦13試合が終了した後でした。

スタートダッシュに失敗した2007年、2011年の鹿島と、2019年の浦和を比較すると、次のようになります。

13試合終了時点の状況
  • 2007年鹿島   9位 勝ち点20
  • 2011年鹿島 13位 勝ち点16
  • 2019年浦和 11位 勝ち点17

優勝した2007年の成績と、それほど大きな差があるわけではありません。

ただ、数字上より近いのは6位に終わった2011年の方なので、このタイミングでの監督解任は仕方がないものと言えるでしょう。

この決断が正しいものだったのかどうか本当にわかるのは、シーズン終了後です。

7位以下に終わるようなら、オリヴェイラ氏のままの方が良かった、ということになりかねませんからね。

当ブログではもうしばらくの間、2019浦和の動向を、2007鹿島と比較しながら見ていくつもりです。

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今回は以上です。