Jリーグ

2019年、浦和のJ1優勝にはこれが必要です【2007年鹿島と比較】

こんにちは、早起きラガードです。
Jリーグを追い掛け続けて、27年になります。

強いのか弱いのかよくわからない、今年の浦和レッズ。

Jリーグでは7節から3連勝中ですが、もう一つ波に乗り切れていない印象も受けます。

9試合で8ゴールと得点力に乏しく、布陣も、長く続けた3バックから4バックを試してみたりしていますね。

浦和好き
浦和好き
こんな状態で大丈夫なのかな? 今年こそJ1優勝を期待してるんだけど…

こんな風に気を揉んでいるファン・サポーターの方も、少なくないんじゃないかと思います。

でも大丈夫。この状態は、優勝に向けて十分許容範囲です。

というのも、今浦和を率いているオズワルド・オリヴェイラ監督は、過去、序盤にもっと調子の上がらなかったクラブをJ1優勝に導いているからです。

オリヴェイラ監督が過去J1優勝に導いたクラブって?

わざわざ書くほどのことではないかもしれませんが…… 鹿島アントラーズです。

2007年から2011年まで5シーズン鹿島アントラーズの監督を務めました。
在任期間中、国内三大タイトルのうちのどれかを、毎年獲得しています。

毎年タイトルを獲得できる監督はなかなかいません。
名将と呼んでいいでしょう。

特に目を引くのが、2007年からのJ1リーグ三連覇。この記録は、10年以上たった今でも破られていません。

オリヴェイラ監督の鹿島時代の獲得タイトル
  • 2007年 J1リーグ、天皇杯
  • 2008年 J1リーグ
  • 2009年 J1リーグ
  • 2010年 天皇杯
  • 2011年 Jリーグカップ

このうち序盤に調子が上がらなかったのは、就任1年目にあたる2007年です。
開幕5試合勝ちがなく、順位も14位に低迷していました。

しかし最終的には、J1優勝を成し遂げています。

2007年鹿島の順位と勝ち点の推移のグラフ※クリックで画像を拡大

オリヴェイラ体制1年目は序盤が振るわない?

オリヴェイラ監督は、2018年から浦和を率いています。

ただ、2018年はシーズン途中からの登板でした。開幕前のチーム作りの段階からかかわることのできたのは2019年からなので、今季が実質的なオリヴェイラ体制の1年目とも言えます。

2007年、オリヴェイラ体制1年目の鹿島は、序盤の成績が振るいませんでした。
しかし最終的には、J1優勝を達成しています。

2019年、同じくオリヴェイラ体制1年目の浦和も、序盤あまり調子が上がっていませんが…… 最後はどうなっているでしょうか?

2007鹿島と2019浦和の違いは?

9試合消化時点での2007鹿島と2019浦和

 

9試合終了時点での、2019浦和と2007鹿島の順位と勝ち点の比較※クリックで画像を拡大

 

序盤、あまり調子が上がっていないと書いた2019年の浦和ですが、9試合終了時点では、勝ち点、順位ともに2007年の鹿島を上回っています。

■2007年鹿島と2019年浦和の、9試合終了時点での勝ち点と順位

勝ち点 順位
2007年鹿島 12 11位
2019年浦和 17 5位

首位との勝ち点差も、今季の浦和の方が小さいです。

■9試合終了時点の首位との勝ち点差

勝ち点 首位クラブの勝ち点 首位との差
2007年鹿島 12 20
(ガンバ大阪)
8
2019年浦和 17 23
(FC東京)
6

9試合終了時点での成績では、2019年浦和の方が優勝の可能性が高いと言えそうです。

ACLの存在

浦和好き
浦和好き
いやいや、大事なことを忘れてるよ。2007年の鹿島は、ACLに出場していなかったんだ。ACLがある2019年の浦和とは違うよ。

確かに、2007年の鹿島にはACLがありませんでした。

2019年の浦和には、あります。でもそれは、昨シーズンが終了した時点でわかっていたはずです。

それに備えた補強も、浦和はしています。FW杉本選手やDF山中選手、DF鈴木選手といった、日本代表クラスの選手を補強しました。ポルトガルからMFエヴェルトン選手も獲得して、選手層を厚くしています。

ACLの影響がまったくない、とは言いません。しかしそれに備えた準備は整っているはずです。

主力選手の復帰

Jリーグ通
Jリーグ通
2007年の鹿島は元々主力だった小笠原選手がシーズン途中でイタリアから戻ってきたんだよ。それが巻き返しの原動力になったんだ。でも今季の浦和に、海外から戻ってきそうな元主力選手はいないよね?

元浦和の生え抜き主力選手で、現在海外クラブに在籍している主な選手は次の通りです。

  • 長谷部誠選手(ドイツ・フランクフルト所属)
  • 原口元気選手(ドイツ・ハノーファー96所属)
  • 関根貴大選手(ベルギー・シント=トロイデン所属)

確かに、どの選手も今シーズン中に戻ってくるとは思えません。

ただ、負傷による長期離脱から復帰してくる選手がいます。2018年9月に、左膝前十字靭帯断裂の大怪我を負ってしまった、ファブリシオ選手です。

2018シーズン途中から加入し、9試合で6ゴールを挙げたファブリシオ選手の復帰は大きな戦力アップになるはずです。浦和の抱える一番の課題、得点力不足の解消にもつながるでしょう。

「主力選手の復帰」という点では、2007年の小笠原選手と同じです。

浦和が優勝するためには何が必要?

では、この後どんな成績を挙げれば、浦和は2006年以来のJ1制覇に手が届くのでしょうか?

ここでもやはり、2007年の鹿島を比較対象として見ていきます。

まったく調子の上がらなかった序盤から、オリヴェイラ体制1年目の鹿島はいかにして優勝まで駆け上がっていったのでしょうか。

5試合ごとに積み上げた勝ち点

2007年の鹿島が残り25試合で積み上げた勝ち点を5試合ごとに見ていくと、次のようになりました。

※クリックで画像を拡大

これだけ見てもピンと来ないかもしれませんが…… なかなか立派な成績です。

特に、15試合目以降がすごいですね。すべての期間で、勝ち点12以上を獲得しています。

Jリーグは、勝利が勝ち点3、引分けが勝ち点1、敗戦が勝ち点0ですから、5試合で勝ち点12以上獲得するには、4勝1敗以上の成績が必要になります。

勝率にして8割以上。2敗した時点で、勝ち点12には届きません。

ここに10-14試合の成績を加えても、勝ち点の平均はちょうど12です。この結果から、2007年の鹿島と同じ成績を収めるには、この先4勝1敗のペースを維持し続ける必要がある、ということがわかります。

2019年の浦和は、9試合終了した時点で2007年鹿島の成績を上回っています。しかし、その差はそれほど大きなものではありません。

2007年鹿島の再現を狙うなら、まずはこれに近いペースでの勝ち点獲得が必須になるでしょう。

首位の失速

5試合で勝ち点12以上という、ハイペースで勝ち点を積み重ねていった2007年の鹿島。
しかし、それだけでは優勝に届きませんでした。

終盤まで、首位との差はまったく縮まっていなかったからです。

※クリックで画像を拡大

5試合終了時点で、首位との勝ち点差は10。これが29試合終了時点でも、まったく同じ10のままでした。

中盤以降、見事な勝ち点の積み上げ方をしていた2007年の鹿島ですが、上位のクラブもそれに負けないペースで勝ち点を獲得していたことがわかります。

ところが、30試合目以降、首位との差が急激に縮まっていきます。

鹿島の勝ち点獲得ペースは、既に限界に近いところまで来ています。5試合で、勝ち点12以上を稼ぎ続けてきているわけですからね。大幅なペースアップはできません。

とすると、30試合目以降に差が縮んだのは、前を走っていたクラブのペースが落ちたから、ということになります。

このときの、首位は浦和でした。

2007年、浦和はJリーグのクラブで初めてACLを制しました。J1リーグも首位を走っていたのですが、ACLで蓄積した疲労の影響があったのか、終盤に大失速。

最終節で、既に降格の決まっていた最下位の横浜FCに敗れて、最後の最後で鹿島に大逆転を許してしまったのでした。

2007年鹿島の優勝の裏には、首位浦和の大失速があったのです。

まとめ:浦和に優勝の望みはある。が、簡単ではない

「オリヴェイラ体制(の実質的な)1年目」という共通項を軸に、2007年鹿島との比較から、2019年浦和の優勝の可能性について考えてみました。

今回取り上げた2つの条件は、どちらも容易ではありません。

首位の失速は完全に他力ですし、「5試合で4勝1敗」のハイペースな勝ち点積み上げも、現在の浦和の試合を見ていると、そう簡単に実現できるとは思えません。

しかし一方で、

Jリーグ通
Jリーグ通
オリヴェイラ氏は、試合を重ねることで調子を上げていくようなチーム作りをする監督だ。シーズン当初にピークを持ってこないよ。

という話もちらほら聞こえてきます。

2019年の浦和が、2007年に鹿島が通った道をもう一度辿れるのか。

その動向を、しばらく追ってみようと思います。

今回は、以上です。